警察庁と日本自動車連盟(JAF)は、チャイルドシート着用について全国調査を行い、6歳未満の使用率は前年より1.7%多い49.1%だったことがわかった。一方、不使用の場合の交通事故での致死率は使用していた場合の約4倍と、未着用の危険性が浮き彫りになった。

 使用率の調査は、今年4月20日から30日に全国104ヶ所で、乳幼児1万3036人を対象に実施。取り付け状況については、全国83ヶ所、2350台に行った。

 年齢別の使用率では、1歳未満が最も高く73.6%(前年と同率)、1〜4歳未満は48.8%(同0.8%増)。取り付け方について、乳児用シートでは背もたれの角度が45度からプラス・マイナス5度未満かどうかをチェック。正しく取り付けられていたのは59.4%と前年より11.7%減少した。

 また2004年中、チャイルドシートを使っていなかった場合の交通事故死者は30人で致死率0.57%と高く、使っていた場合の約4.1倍の致死率だった。さらに死亡重症率は使用の場合の約2.2倍だった。取り締まり件数は日々の啓発活動の中で大幅に増え、前年比1万2239件増の2万6478件だった。

 同庁などでは、今後、幼稚園などと連携した保護者へのPRと自治体が行っている各種支援制度の拡充を働きかけていく。【了】