三森すずこ「だんだん強くなってきた、“これは自分の曲なんだ”という意識」――6thシングル『Xenotopia』をリリース
“みもりん”の愛称で多くのファンに親しまれている声優の三森すずこ。数多くの人気作品に出演するほか、2015年は『ラブライブ!』の劇中ユニットμ’sのメンバーとして「第66回 NHK紅白歌合戦」にも出場した。演技だけでなく歌唱力やダンスパフォーマンスにも定評のある彼女の、ソロアーティストとしての6thシングル『Xenotopia』は疾走感溢れるロックチューン。楽曲に込めた思いや収録中のエピソードについて、また、最近のプライベートについてもたっぷりと話を聞いた。
撮影/アライテツヤ 取材・文/照沼健太
スタイリング/鎌田里美(Ayuchi)、深澤Fuu明子(Ayuchi)
ヘアメイク/mahiro、田中裕子
――2013年に「会いたいよ...会いたいよ!」でソロデビュー。今年でソロ活動4年目になります。いま振り返ってみていかがですか?
あっというまのようでありながら、振り返ると本当にいろんなことがあったので「まだ4年目か!」みたいな感じですね(笑)。濃厚な3年間でした。
――この3年のあいだに「成長したなぁ」と思う部分はありますか?
「自分はこう思ってますよ!」ということを発信する力がついてきたなと思います。
――というのは…?
ソロで歌手としてデビューするにあたり、最初はどういう曲を歌いたいのかが漠然としていたんです。それまでは自分が演じるキャラクターや作品に寄り添ったキャラソンを歌っていたけど、自分が個人として歌を出すときにどうアプローチしたらいいのかわからなくて。でも、リリースを重ねていくうちに「これは自分の曲なんだ!」という意識がだんだん強くなってきて、いまは自分が何を伝えたいのかをより深く考えるようになりました。
――聴く側としても、音楽に対するスタンスは変わりましたか?
もともとどんなタイプのジャンルの音楽も聴いていましたが、いろいろな作曲家の方にお願いするにあたって、その人がどういう曲を作ってきたのかを聴いたり、CMで流れていて気になった曲を調べたり、海外の音楽を聴いたりと、敏感にはなりましたね。
――声優をはじめマルチに活躍されていますが、「ソロアーティスト・三森すずこ」としては、歌を通して、どういったメッセージを伝えていきたいとお考えですか?
その曲の中のヒロインになる、というのが私のひとつのスタンスだったんですけど、5thシングル『Light for Knight』では、ヒロインというよりも主人公側の目線になりました。歌が物語だとしたら、その歌の中でどういう人物を演じれば良いのかと考え、その歌の世界を伝えていくのが私の役目かなと思っています。
――5月25日発売の6thシングル『Xenotopia』は、『Light for Knight』に続き、疾走感のあるカッコいいナンバーですね。楽曲を最初に聴いたときの印象はいかがでしたか?
TVアニメ『聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ』のエンディングということもあり、すごくカッコいい曲だなと思いました。私はアニメには出演していないんですけど、ゲーム版にゲストキャラとして出していただいたことがあり、そのときのイメージとピッタリだったので「今回は歌でこの世界に飛び込むんだ」と思いました。
――MVでのダンスも激しくてカッコいいですね!
ありがとうございます。せっかくだから自分がこれまでやってきた経験を活かしたいので、2016年はたくさん踊っていこうと思ってます!
――MV撮影中の印象的なエピソードがあれば教えてください。
2月中旬頃に撮影したんですが、オール屋外ロケで、しかも大寒波が来てる日だったんです。スモークを焚いて幻想的な雰囲気での撮影でしたが、スモークにまじって自分の白い息が出てしまうような状況で…。とにかく寒さと日没までの時間との勝負でしたね。でもダンスパートは寒さも吹っ飛ぶほど、楽しく踊れました(笑)。
――レコーディングはスムーズに進みましたか?
…なかなか苦戦しました。流れるようなメロディーにたくさんの言葉が詰め込まれているので、とくにサビは、どこで息継ぎをしたらいいのかわからないんですよ(笑)。
――確かに! 歌おうとすると、とても難しくて……
ですよね(笑)。それでボイストレーニングの先生のもとに「助けてください!」と駆け込んで、カ行やタ行で息が抜けないように歌おうという方針を立て、歌詞の1音1音に印をつけて細かく整理してからレコーディングに臨みました。
――なるほど…!
それと、サビに向けて盛り上がっていく曲なので、Aメロでは囁くような、語りかけるような感じで歌ってみたりと、緩急をつけるように工夫しました。みなさんにもぜひ歌ってもらいたいですっ!!
――タイトルは「Xeno(異世界の)+utopia(理想郷)」という造語ですが、三森さんにとっての理想郷というのはどんな場所ですか?
うーん……汚れない世界ですね。
――汚れない…?心が…?
あ、いえ! 空気も水もキレイで、ホコリもなくて掃除しなくていい、お風呂も入らなくていい、みたいな環境のことです(笑)。
――あぁ(笑)。キレイ好きなんですね。
キレイ好きというか、職業柄、菌に対して恐怖心があるんです…。だから人混みとか満員電車とかは苦手。家に帰ったら手洗いはもちろん、服に除菌スプレーを吹きかけたり、頻繁に洗濯をしたりします(笑)。
――すみません、話が脱線してしまいましたが、カップリングの『WONDER FLIGHT』についても教えてください。
『WONDER FLIGHT』も私のなかでは特別な曲です。4月1日にμ'sとしての活動がファイナルを迎えたんですが、そこで自分が演じていた役への思いを表現するだけでなく、μ’sの曲を聴いてくれていたみんなが新しい生活をスタートさせることへの応援ソングになっています。『Xenotopia』と一緒にぜひ聴いてほしいです。
――三森さんが今後挑戦したいと思っているような音楽はありますか?
自分のルーツ的にはスカっぽかったり、ジャズっぽかったりする音楽が好きなんです。私の歌だと『純情 Da DanDan』という曲が理想に近いのですが、私が歌って踊って、その後ろにジャズバンドがいるような楽曲もやってみたいですね。
撮影/アライテツヤ 取材・文/照沼健太
スタイリング/鎌田里美(Ayuchi)、深澤Fuu明子(Ayuchi)
ヘアメイク/mahiro、田中裕子
ソロデビュー4年目、いま何を思う?
――2013年に「会いたいよ...会いたいよ!」でソロデビュー。今年でソロ活動4年目になります。いま振り返ってみていかがですか?
あっというまのようでありながら、振り返ると本当にいろんなことがあったので「まだ4年目か!」みたいな感じですね(笑)。濃厚な3年間でした。
――この3年のあいだに「成長したなぁ」と思う部分はありますか?
「自分はこう思ってますよ!」ということを発信する力がついてきたなと思います。
――というのは…?
ソロで歌手としてデビューするにあたり、最初はどういう曲を歌いたいのかが漠然としていたんです。それまでは自分が演じるキャラクターや作品に寄り添ったキャラソンを歌っていたけど、自分が個人として歌を出すときにどうアプローチしたらいいのかわからなくて。でも、リリースを重ねていくうちに「これは自分の曲なんだ!」という意識がだんだん強くなってきて、いまは自分が何を伝えたいのかをより深く考えるようになりました。
――聴く側としても、音楽に対するスタンスは変わりましたか?
もともとどんなタイプのジャンルの音楽も聴いていましたが、いろいろな作曲家の方にお願いするにあたって、その人がどういう曲を作ってきたのかを聴いたり、CMで流れていて気になった曲を調べたり、海外の音楽を聴いたりと、敏感にはなりましたね。
――声優をはじめマルチに活躍されていますが、「ソロアーティスト・三森すずこ」としては、歌を通して、どういったメッセージを伝えていきたいとお考えですか?
その曲の中のヒロインになる、というのが私のひとつのスタンスだったんですけど、5thシングル『Light for Knight』では、ヒロインというよりも主人公側の目線になりました。歌が物語だとしたら、その歌の中でどういう人物を演じれば良いのかと考え、その歌の世界を伝えていくのが私の役目かなと思っています。
寒さとの戦いだった!? MV撮影秘話
――5月25日発売の6thシングル『Xenotopia』は、『Light for Knight』に続き、疾走感のあるカッコいいナンバーですね。楽曲を最初に聴いたときの印象はいかがでしたか?
TVアニメ『聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ』のエンディングということもあり、すごくカッコいい曲だなと思いました。私はアニメには出演していないんですけど、ゲーム版にゲストキャラとして出していただいたことがあり、そのときのイメージとピッタリだったので「今回は歌でこの世界に飛び込むんだ」と思いました。
――MVでのダンスも激しくてカッコいいですね!
ありがとうございます。せっかくだから自分がこれまでやってきた経験を活かしたいので、2016年はたくさん踊っていこうと思ってます!
――MV撮影中の印象的なエピソードがあれば教えてください。
2月中旬頃に撮影したんですが、オール屋外ロケで、しかも大寒波が来てる日だったんです。スモークを焚いて幻想的な雰囲気での撮影でしたが、スモークにまじって自分の白い息が出てしまうような状況で…。とにかく寒さと日没までの時間との勝負でしたね。でもダンスパートは寒さも吹っ飛ぶほど、楽しく踊れました(笑)。
――レコーディングはスムーズに進みましたか?
…なかなか苦戦しました。流れるようなメロディーにたくさんの言葉が詰め込まれているので、とくにサビは、どこで息継ぎをしたらいいのかわからないんですよ(笑)。
――確かに! 歌おうとすると、とても難しくて……
ですよね(笑)。それでボイストレーニングの先生のもとに「助けてください!」と駆け込んで、カ行やタ行で息が抜けないように歌おうという方針を立て、歌詞の1音1音に印をつけて細かく整理してからレコーディングに臨みました。
――なるほど…!
それと、サビに向けて盛り上がっていく曲なので、Aメロでは囁くような、語りかけるような感じで歌ってみたりと、緩急をつけるように工夫しました。みなさんにもぜひ歌ってもらいたいですっ!!
――タイトルは「Xeno(異世界の)+utopia(理想郷)」という造語ですが、三森さんにとっての理想郷というのはどんな場所ですか?
うーん……汚れない世界ですね。
――汚れない…?心が…?
あ、いえ! 空気も水もキレイで、ホコリもなくて掃除しなくていい、お風呂も入らなくていい、みたいな環境のことです(笑)。
――あぁ(笑)。キレイ好きなんですね。
キレイ好きというか、職業柄、菌に対して恐怖心があるんです…。だから人混みとか満員電車とかは苦手。家に帰ったら手洗いはもちろん、服に除菌スプレーを吹きかけたり、頻繁に洗濯をしたりします(笑)。
――すみません、話が脱線してしまいましたが、カップリングの『WONDER FLIGHT』についても教えてください。
『WONDER FLIGHT』も私のなかでは特別な曲です。4月1日にμ'sとしての活動がファイナルを迎えたんですが、そこで自分が演じていた役への思いを表現するだけでなく、μ’sの曲を聴いてくれていたみんなが新しい生活をスタートさせることへの応援ソングになっています。『Xenotopia』と一緒にぜひ聴いてほしいです。
――三森さんが今後挑戦したいと思っているような音楽はありますか?
自分のルーツ的にはスカっぽかったり、ジャズっぽかったりする音楽が好きなんです。私の歌だと『純情 Da DanDan』という曲が理想に近いのですが、私が歌って踊って、その後ろにジャズバンドがいるような楽曲もやってみたいですね。