左から 高校時代の福岡 高輝、高梨 雄平

 昨春の関東大会で準優勝を果たすなど、近年、埼玉県で勢力を伸ばしている高校が川越東高校である。甲子園出場経験は無いものの、近いうちに出場することが期待されている。今回はそんな川越東のつながりを振り返っていきたい。

好左腕を輩出する川越東

 川越東高校は、国際的視野に立つ高度な知識と実践力を備えた人材を育成することを目標に、1984年に星野学園により創立された男子校である。野球部はここ数年で成績を残してきている。

 川越東といえば、左の好投手を輩出するのが特徴だ。現在JX-ENEOSに所属している高梨 雄平や、高橋 尚貴、また今年度から慶應義塾大学野球部に所属している高橋 佑樹が挙げられる。高梨は2010年夏の埼玉大会で準決勝まで勝ち上がった際のエースであり、準々決勝では春日部共栄を完封、準決勝では花咲徳栄に2対3の1点差で敗れたものの、その活躍は衝撃的だった。高梨はその後、早稲田大学に進学し、リーグ戦において完全試合を達成している。

 高橋 尚貴は2013年に決勝まで勝ち上がった時のエースで、決勝では、その春の選抜高校野球選手権大会で優勝した浦和学院に1対16で敗退したものの、埼玉県の新興勢力として川越東の名を広めた選手である。また高橋 佑樹は1年生からベンチ入りし、秋の地区予選では聖望学園を相手に延長14回を投げきり、2失点に抑える好投をしている。2年時、3年時には関東大会にも出場し、3年時の春季関東大会では決勝まで進出する原動力となった。高橋佑は現在、慶應義塾大学野球部に所属し、その活躍が期待されている。

[page_break:近年の卒業生]近年の卒業生

 近年の卒業生を見ていくと、プロ野球にそのまま進む選手はいないものの、東京六大学などの大学リーグに好選手を輩出している。

■2011年卒・高梨 雄平(早稲田大−JX-ENEOS)

■2012年卒・猿田 将大(立教大)

■2014年卒・高梨 公輔(武蔵大)・岡崎 知敬(北海道大)・三浦 賢梧(慶應義塾大)・渡邉 大樹(同志社大)

■2015卒・山岸 孝太郎(東北福祉大)

■2016年卒・札葉 弘樹(法政大)・高橋 佑樹(慶應義塾大)・福岡 高輝(早稲田大)

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