小嶋陽菜&斎藤工グラビアの天国、セックスレス座談会の地獄「anan」エロティックでいこう特集

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2月3日発売の「anan(アンアン)」の特集は「いい女は、みんな色っぽい。エロティックでいこう!!」。


あまりにも性的で動揺する小嶋陽菜&斎藤工グラビア


表紙を飾るのは小嶋陽菜と斎藤工だ。「あの小嶋陽菜と斎藤工が密会!?」というテーマで撮られたグラビアは、「これ、我々が見させていただいても大丈夫なんですか? 本当に?」と動揺するくらい色っぽい。
小嶋は2012年の「anan」セックス特集でも表紙&グラビアを担当しているが、あれから3年半、小嶋のとろんとした瞳とやわらかそうなボディラインに磨きがかかっている。しかも相手役は「昼顔」で大ブレイクした斎藤工だ。
斎藤はほとんど肌を出していないし(スーツ→シャツ姿)、小嶋も下着姿ではあるけれどそこまで露出の激しい下着ではない。しかし、にじみ出る2人のいやらしいオーラがかけあわさって、見てはいけないものを見ている気持ちにさせられる。
「密会写真」というテーマなだけあって、バッチリカメラ目線ではない写真が多いのも、いやらしさを増幅させている。目がフレームアウトしていたり、ちょっとぼけた仕上げになっていたり、顔が映っていない(後ろ姿など)カットが使われていたり……プライベートショット的な構成になっているのだ。
恋する瞳で相手を見つめている(魅了されている)ような写真が多いので、小嶋&斎藤のファンであれば必見。そうじゃなくても「エッチだ……」と呆然とするので必見。

「エロティックでいこう」目次をチェック!


今号の特集部分の目次を紹介しよう。

・小嶋陽菜×斎藤工(グラビア)
・舘ひろし、遠藤憲一、及川光博、田中圭……。男たちが語る、セクシーの真実。
・映像ディレクター・大根仁プロデュース! 女の耳には届かない、男が語るいい女論。(夏菜・篠崎愛について&井上三太との対談)
・質感、色ツヤ、匂い……。ほしいのは、あの人を夢中にさせる肌。
・したい、したくない、したいけど…。その悶々に向き合います。脱セックスレス読本
・とろけ出る色香。高岡早紀があせない秘密。
・心理テストであぶりだす! あなたの中にもきっとある、男を惑わす『運命の女(ファムファタル)』気質。
・オトコがさめるオンナの振る舞い。それって、全然エロくないですから!
・彼との関係も良くなる!セクシュアル感度UP!ひとりH新聞

女性から見たエロティックではなく、男性とのかかわりにおいてのエロティックを取り上げた今号。やはり欠かせないのは男性からのコメントコーナーだ。
「anan」のメイン読者の多くは文化系サブカル女子なので、コメントを求められる男性陣もサブカルの香りが求められている。こういったコーナーの常連はみうらじゅんやリリー・フランキーだが、今回はここに「モテキ」「バクマン。」の大根仁が呼ばれている。納得感のある人選だ。

天国から地獄へ、「脱セックスレス読本」座談会


さて、今回の特集の中で、いちばんエロティック特集「らしくない」のは、「脱セックスレス読本」のコーナーだろう。
未婚女性にアンケートをとると、3人に1人がレス経験者。このコーナーでは、セックスレスに悩む(もしくは悩んだことのある)女性陣と男性陣がそれぞれ集まり座談会を行っている。

女性陣の座談会をまず見てみよう。セックスレスに至った原因は人それぞれ。
〈元々セックスがあまり好きではない。付き合いが長くなってからは、彼からの誘いをかわすようにしていた〉女性もいれば、〈交際3年目頃から彼がセックスに関心がなくなり、皆無に。最後の手段として(カップル)セラピーを申し込んだことがある〉という女性も。
レス状態に対する考え方もまったく違う。
「私は、自分がわりと性欲が強いほうだと思っているんです。でもレスで寂しいのは、女性として愛されていないのではと感じてしまうから」(かおるさん)
「でも『しなくてもいい派』から言うと、愛しているのは変わらないのに、それが伝わらないのは悲しいんです」(みきさん)
セックスレスの対応策としては、マンネリを打破するべくちょっとスパイスのきいた行動をとってみたり、話し合いをしたり……といった言葉が並べられることが多い。しかし座談会を見ると、それで徐々にレス状態が解消されたカップルもいれば、話し合いの結果別れを選んでしまったカップルもいる。

男だってつらさはいろいろ


男性陣も〈参加者唯一の既婚者。同棲経験は多いが、今の相手とだけレスに。以前の恋人とのセックスが遠因になっていると自己分析〉〈週の半分くらいは彼女が泊まりに来る。性欲は強いが、彼女とはできず…。強制的に迫られ、さらにしたくなくなってしまう〉といったプロフィールが並ぶ。
「おっぱいを触れたら愛情確認はOK、性欲はオナニーで解消できる。すると、セックスする意味が見えない」(よしおさん)
「僕、2人目の相手は性的な対象に見えなくなってしまったんです…。本当に、いまだに自分でも理由がわからないんですけど」(たかしさん)
「僕、彼女が浮気してたらいいのにと思います」(まさきさん)
相手とのセックスが気持ちよくない(身体の相性が悪い)という理由も大きい。また、一度そうなってしまうとなかなかその状態から前進することはない。
「正直、仕事で帰りが遅いのも、セックスを避けるためにわざとそうしている部分があって……」(かずき)
「女性がしたくないパターンのほうが、話し合いは有効な気がします」(まさき)
「むしろ女性は、セックス以外では愛情を感じないんですか? 本当に、しなくても愛情はあると伝えたい」(よしお)

セックスレスの話になると「男女のあいだの溝は深い」という表現がされるが、こうして男女の言い分が並べられると、溝が深いのは「男女」ではなく、「したい側」と「したくない側」だということがわかる。それだけ、どちらも同じようなことを言っている。
「VERY」の妻だけED座談会には愕然としたが、「anan」のセックスレス座談会は迷路に突き落とされたような気持ちになった。どっちの立場になっても絶対につらい!

こんなふうにずーんとなるコーナーだが、最後は「セックスレスの悩みに寄り添う作品案内」で締めくくられているところが文化系のハートに優しい。紹介されているのは『情熱のアレ』(花津ハナヨ)『喰う寝るふたり住むふたり』(日暮キノコ)『スローグッドバイ』(石田衣良)などの漫画&小説と、『SEXテープ』『31年目の夫婦げんか』の映画。
なおこちらには紹介されていないが、男女のセックスレスを真正面から扱ったBL小説『ふったらどしゃぶり』(一穂ミチ)も名作です。

つらい気持ちに時折突き落とされはするものの、小嶋&斎藤の最高のグラビアやサブカル男性陣のコメントを楽しめる「anan」。Kindle版も出ています

(青柳美帆子)