北照 (北海道)編「捕手育成に定評のある北照のつながり!」
今回は1991年に甲子園に初めて出場し、春夏合わせて通算8度の甲子園出場、2度の選抜ベスト8という輝かしい戦歴を持つ北照高校のつながりについて紹介したい。
二度の選抜ベスト8には必ず好投手と好捕手がいた1901年(明治34年)7月、私立小樽商業高校として創立し、1951年(昭和26年)3月に現在の校名である北照高等学校に変更。初の甲子園出場は1991年夏となったが、この時は初戦で沖縄水産と対戦し3対4で惜しくも敗れた。2000年の選抜で上村 和裕(元広島東洋カープ)捕手の活躍により、ようやく甲子園初勝利をつかんだが、その後は10年間甲子園から遠ざかった。
転機は2010年。この年の選抜では、投打の要でチームの顔でもある又野 知弥投手(元東京ヤクルトスワローズ)とその女房役の西田 明央選手(東京ヤクルトスワローズ)のバッテリーを中心に勝ち星を増やしていった。準々決勝の大垣日大戦(試合後コメント)では又野の不調により打ち込まれ敗退したが、ベスト8まで進んだ北照の快進撃は多くの高校野球ファンの記憶に刻まれたことだろう。
2013年選抜はクレバーな投球術が光る大串 和弥投手(法政大)、主将で走攻守三拍子揃った吉田 雄人選手(オリックス・バファローズ)が率いるチームが見事な走塁技術と強気の守備で勝ち進んだ。初戦の菰野戦では4番強肩強打の捕手小畑 尋規 (立正大)が猛打賞を獲得するなど、攻守にわたり活躍し、足と小技でかき回して合計7得点。また先発の大串は決め球のスクリューを封印しながらも完封。地力の高さを見せつけた試合となった。
結果的に準々決勝でこの年の優勝校となる浦和学院に大敗したが、今後の活躍を大いに期待させる大会となり、その後は北海道大会などで上位に名を連ね、安定した戦績を残し強豪校の仲間入りを果たしている。
そんな北照の特徴として、2000年のセンバツ初勝利には上村、2010年は西田、2013年には小畑と結果を出した年には必ず好捕手がいたことが挙げられる。
また、これまで北照高校は高卒プロ野球選手を9人輩出している。現役のプロ野球選手ではIBAF 18U ベースボールワールドカップ2013で主にリードオフマンとして活躍した吉田選手など野手を輩出している割合も高い。
今夏の南北海道大会では選抜準優勝の東海大四を破ったが、惜しくも決勝戦で敗退。今後も南北海道の強豪校として多くのプロ野球選手を輩出してもらいたい。
[page_break:近年の卒業生]近年の卒業生2007年以降の卒業生を紹介していきたい。プロ入りした選手は全員高卒。今後、高卒プロを狙える選手が現れるか注目される。
■2007年卒・植村 祐介(元北海道日本ハムファイターズ)
■2008年卒・谷内田 敦士(元読売ジャイアンツ)
■2011年卒・又野 知弥(元東京ヤクルトスワローズ)・西田 明央(東京ヤクルトスワローズ)
■2012年卒・大野 雅也(国士舘大)
■2014年卒・大串 和弥(法政大)・小畑 尋規(立正大)・吉田 雄人(オリックス・バファローズ)
■2015年卒・齋藤 綱記(オリックス・バファローズ)・土門 愛大(新日鐵住金かずさマジック)
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