世界販売が過去最高を更新する見通しと発表する福井社長(撮影:東雲吾衣)

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ホンダ<7267>の福井威夫社長は19日、東京都港区の同本社で年末会見を開き、2006年の四輪車の世界販売が前年比5%増の355万台となり、過去最高を更新する見通しであると発表した。

 国内販売は、ガソリン価格高騰などの影響で登録車が前年比10%と落ち込んだため、同2%減の70万台となるもよう。一方、海外では、低燃費車や小型車が好調だった米国をはじめ、すべての地域で前年比プラスとなる見込みだ。

 また、埼玉県小川町にエンジン工場を建設すると発表。同工場は、低燃費車向けの需要に備え、09年夏の稼働を目指し、生産能力は年間20万基。隣接する寄居新工場のエンジン部分の開発・製造を担い、投資額は約250億円程度の予定。

 福井社長は、国内売れ筋の軽自動車について、「燃費の悪い車は伸びない。このトレンドは来年以降も続く」と述べ、子会社部品メーカーの八千代工業<7298>との連携を図りながら新型車の拡充に力を入れるとの方針を示した。低迷する登録車については、来春に7人乗りのSUV(スポーツ多目的車)を投入し、需要を喚起する。また、最大市場の米国では、07年秋に新型セダン「アコード」を発売する予定とし、同年の販売計画については「前年比3%増の156万台となる見込み」と話した。

 07年の国内販売計画については明らかにしなかったが、「今年と同水準の70万台プラスアルファ」(土橋哲専務)との見方を示した。【了】