【ファンキー通信】怒り爆発、「悪い景観」をメッタ斬り!

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 日本三景(松島、天の橋立、厳島)のような、美しい景観を持つ場所はよく知られているけれど、「悪い景観」なんてのも発表されてるって知ってました? 04年12月、景観法の一部改施行に合わせて、建築、都市計画、土木、造園などの景観に関わる第一人者たちで作られた組織「美しい景観を創る会」が公表しているもので、現在「悪い景観100選」の第1弾として、その写真70点をサイト上で見ることができるのだ。

 創る会のメンバー(12人)が実際に見た景観を持ち寄って選定したそうで、1枚1枚の写真にタイトルと細かい寸評が書かれているのだが、それが結構辛口でなかなか面白い。

 たとえば「悪い景観No.30」の、タイトル「みっともない宝くじ売り場」。駅前でよく見かける宝くじ売り場の写真である。寸評が「公益企業が町並みに関して全く無関心だといういい見本」。タイトルからして相当厳しいが、寸評もスゴい。怒っている・・・選定者は絶対怒っている・・・。

 「悪い景観No.69」のタイトル「自販機の乱立」にも手厳しい寸評が。「夜の道を照らす照明の役割ではあるまいし、夜中に買い求める客は少ないはずだ」である。いや、実際問題、電灯の少ないところでは自販機が照明代わりになってホッとしたり、飲み物を夜中に買う人もいるはず・・・なんて反論は、コワくてできない!

 極めつけはこれ、「悪い景観No.67」のタイトル「下品な会社ほど赤色を使う」。タイトルに怒りがにじみ出ている。これは新宿南口の甲州街道辺りにある赤いネオンのファーストフード店と消費者金融の広告の写真なのだが、もう勝手に「下品な会社」扱い。誰にも何も言わせない勢いだ。寸評では「安っぽい色がカラフルに混ざり込んで夜景を台無しにする」と、ピシャリ。
 
 ほかにも銀座のマ●モトキヨシの看板をメッタ斬りにしていたり(しかも2回も)、広告看板やのぼりについてボロクソに書いていたり、かなり見ごたえのある内容になっている。

 引き続き追加・修正を行って「100景」まで増やすそうなので、今後も見逃せませんよ! あ、でも、公表している目的はあくまでも「醜い景観を改善するための世論喚起」を図るため。「日本の美しい景観はボクたちが守る!」という精神を忘れないように!(遠藤麻衣/verb)