25日午前、兵庫県尼崎市潮江で起きたJR福知山線の快速電車脱線事故は、列車は乗用車と衝突する前に脱線していた可能性が高くなった。JR西日本などは事故原因の調査を急いでいる。

 JR西日本によると、同列車は事故発生直前に、伊丹駅をオーバーランし、同駅にいったん戻ったため、発車が予定より1分30秒遅れた。事故は車掌がオーバーランと出発の遅延を指令に報告している最中に発生した。

 脱線現場の制限時速は70キロで、現場の手前の直線部分では制限時速は120キロ。JR西日本の計算によると、事故現場となったカーブでは、133キロを超えた場合に脱線する可能性があるという。

 脱線の原因がスピード超過かどうかについて、JR西日本は会見で、「何とも言えない。計算値は乗客が乗っていない状況での数値で、状況によって変わる」と話した。【了】