1−0の勝利が運んできたのは、今回も爽快感ではなかった。試合後の埼玉スタジアムには、歓喜ではなく安堵が漂っていた。それも、消化不良な思いでコーティングされた安堵感だ。 岡田武史監督は、「チームは少しずつ進歩している」と言う。最終予選で3勝2分けと結果が出ているから、指揮官の言葉を否定することはできない。ただ、「少しずつ」だけに進歩を読み取りにくいのも事実だ。試合後の印象は、どの試合もほとんど同