明らかにウソっぽいけど、ビジネス上では便利な言葉 1位「前向きに検討する」
取引先とのやり取りや、同僚とのコミュニケーションにおいて、多くの社交辞令が飛び交っているのではないでしょうか。その中には、「大人の事情」が見え隠れする言葉もありますよね。そんな明らかにウソっぽいけどビジネス上では便利な言葉を388名の読者に聞きました。
Q.明らかにウソっぽいけど、ビジネス上では便利な言葉を教えてください(複数回答)
1位 前向きに検討する 46.6%
2位 検討中 31.2%
3位 今度飲みに(食事に)行きましょう 21.9%
4位 考えておく 19.1%
5位 善処する 10.3%
■前向きに検討する
・「これを言った人が実際に取り組むところを見たことがない」(31歳男性/医療・福祉/専門職)
・「大概がウソ。検討もしてくれない」(35歳男性/運輸・倉庫)
・「無理だけど、そう言うしかないときとかよく使う」(27歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)
■検討中
・「結論を引き延ばしたい時に便利な言葉」(28歳女性/自動車関連/技術職)
・「営業をやっていると、『検討してます』はだいたい上司に決済を取ってないということ」(24歳女性/マスコミ・広告/営業職)
・「まだか? と言われたときはこの言葉で逃げる」(32歳女性/自動車関連/技術職)
■今度飲みに(食事に)行きましょう
・「完全な社交辞令だが、雰囲気を壊さずに済む」(32歳女性/運輸・倉庫/営業職)
・「『今度』がいつかわからない」(48歳男性/情報・IT/技術職)
・「仕事上に限らず、とりあえずそう言いますよね」(22歳女性/建設・土木/技術職)
■考えておく
・「特に関西では完全に『断る』の意味だが、角の立たない処世術として使える」(34歳男性/金属・鉄鋼・化学)
・「本当にイエスノーをはっきり言わない方がいい場合が、世の中にこんなにあるなんてあの頃には思わなかった……」(27歳男性/マスコミ・広告)
・「返答に困った時にとく使います」(32歳男性/自動車関連/事務系専門職)
■善処する
・「断りにくいときの典型的な言葉だと思う」(32歳女性/医療・福祉/専門職)
・「まあ角の立たない言い方だし、相手も察してくれそうな気がする」(35歳女性/医療・福祉/専門職)
・「善処しますって言ったら、『政治家みたい』って言われたことがあった」(31歳女性/学校・教育関連/営業職)
■番外編:「(自分も)行けたら行く」といわれたら、その気がないということ!?
・「行きたくないときによく使う」(24歳女性/情報・IT/クリエイティブ職)
・「絶対行かないな、ってときに自分は使っていた」(29歳女性/情報・IT)
・「(こう言っておけば)行かなくていいので」(24歳男性/機械・精密機器/技術職)
●総評
1位は「前向きに検討する」でした。ごくまれに、言葉通りの意味で考えてくれている場合もあるようですが、多くの場合はまったくその気はないようです。提案に対してこう言われた場合は、ほぼ「却下」と考えておいた方がいいのかもしれません。
2位は「検討中」。1位「前向きに検討する」や5位「善処する」など、先に向けての意思を表す言葉ではなく、現段階でもまだ実行に移されていないことを意味するこの言葉。さらに期待度ゼロと言えるでしょう。
3位は「今度飲みに(食事に)行きましょう」。ビジネス上に限らず、よく使われる典型的な社交辞令ですね。実現したという話はめったに聞きません。
4位「考えておく」という言い方は、関東では「まだ期待の持てる返答」と捉えられる場合が若干あるとのこと。しかし関西では、完全に「否定」「拒絶」の意味合いで使われる傾向が強いようです。
(文・OFFICE-SANGA 宇喜多あつし)
調査時期:2014年7月15日〜2014年7月22日
調査対象:マイナビウーマン読者
調査数:男性129名、女性259名
調査方法:インターネットログイン式アンケート