マクドナルドの店頭からメニューがなくなった理由 原田社長「お客様の1番のニーズはスピード」

写真拡大


昨日某所で行われたマクドナルド「春の新商品大試食会」。そこでは原田泳幸社長も登壇し挨拶を行ったが、各部署が新メニューの紹介を一通り終えると原田泳幸社長への質疑応答へと移った。ガジェット通信も原田泳幸社長へ次のような質問をぶつけてみたところ、貴重な意見が得られたので紹介したい。

記者 新商品が発表されたことでお客様にとっては嬉しいことだと思うんですけど、既存の商品を食べたいお客も大勢いると思うんですよ。今は店頭カウンターにメニューがないですが、お客さんがどんなメニューがあるかすぐわかるようにメニューを再度置くということはないのでしょうか?(質問者:ソル)

原田 カウンターの上に置いてあるメニューって言うのは……あれどんなサイズだっけ? お客様が迷われている場合はメニューを提出するようにしております。なぜカウンターメニューを排除したかと申しますと、お客さんの一番のニーズはスピードです。それはトップ3の来店動機に入っております。時間が掛かってしまうと並んでいるお客様はストレスになってしまう。カウンターにメニューを置くというのはマクドナルド世界119か国の中で日本だけだったんですね。歴史的にそういう慣習を与えてしまった。そういうわけで1年近く実験をやりまして、実験の検証の元で踏み切ったわけです。最初はお客様からご指摘、不満、お叱りがありましたが、今はクレームは沈静化しているというのが私どもの理解でございます。決してメニューを見せないのではなく、お客様の更なる利便性のためです。


以上のようにカウンターからメニューが排除されたのはスピード需要と客にストレスを与えないためとしている。もちろんカウンターでメニュー提示を求めればメニューを見ることができるのだが、通常はカウンター下に置かれている。

しかし頻繁に来店しない客や一見客はどのようなメニューがあるのか、単品メニューはどのような物があるのか全く把握していない。カウンター奥に書かれているのは期間限定メニューのバリューセットと単品価格であり全てのメニュー価格が書かれているわけでない。

店舗によってはこのような客に対して配慮し、メニューチラシを「お手元にメニュー表が必要な方へ」とカウンターに置く店もあるくらいである。メニューをなくしたら今度は自由に持って帰って良いメニューチラシが登場するとは本末転倒である。

私のようにマクドナルドに行き慣れている人は良いが、頻繁に行かない人はやはりカウンターにメニューを置いてもらった方が、客側からしても嬉しいだろう。今回の質疑応答は『YouTube』でも観ることができるので興味のあるかたはご覧になってほしい。

マクドナルドからメニューがなくなったことについて原田社長が語る(YouTube)





※この記事は、ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。