朝までぐっすり眠るための「音」「明るさ」「温度」「ニオイ」対策とは

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「免疫力を高める」、「ストレスを緩和する」、「美肌効果がある」......など、快適な睡眠は健康に欠かすことのできないものです。しかし、睡眠に関する悩みを抱えている人は少なくありません。少しでも快適な睡眠を得たい人は、まずは住まいを取り巻く環境を見直してみてはいかがでしょう。

●快適な睡眠が得られる部屋づくり
快適な睡眠を得るためには、環境を整えることが大切な要因の一つ。朝までぐっすりと眠れるよう、「音」、「明るさ」、「温度」対策など、自分に合った最適な環境づくりを心がけてみることが大切です。

■音
寝るための音環境として、40デジベル以下であることが理想とされています。40デシベルとは静かな図書館レベル。一般的な会話が60デジベルと言われているので、会話の音がうるさく感じるのは当然のことかもしれません。
<対策>
騒音が気になる場合は、外からの音が入ってこないように遮音効果のあるカーテンに替えたり、隙間テープを窓に張って気密性を高めたりしましょう。また、隣室からの音がうるさい場合は、本箱を壁に置いて音が伝わらないようにします。

■明るさ
寝るときに必要な明るさは0.3ルクス以下と言われています。0.3ルクスとは月の明かりと同程度。それより明るいと睡眠が妨げられてしまいます。
<対策>
寝るときは間接照明が効果的。できるだけ布団から離れたところを照らすようにします。ライトをつけっぱなしにすると、睡眠の途中で目が覚めてしまう可能性があるので、眠りを妨げないためにもタイマー付のライトがおすすめです。

■寝室・ベッドの方角
窓から差し込む光が、睡眠に影響を与えることもあります。寝室の方角が太陽の通り道である場合、東向きでは早朝に、西向きでは夕方に強い光が差し込みます。
<対策>
部屋が東向きの場合は朝早くから強い光が差し込むため、早朝に目覚めてしまうことも。また西向きの場合は、夏場に夕方からの強い日差しで室温が上昇してしまい、夜寝苦しくなることがあります。いずれの場合もカーテンを活用して光の強さを緩和します。とはいえ、遮光性のあるカーテンをきっちり閉めてしまっては、太陽の光が感じられずに朝目覚めにくくなってしまうので、外側のカーテンを少し開け、レースのカーテンで光を緩和するなど、工夫してみましょう。

■温度
快適な室温は26℃と言われています。湿度は50%前後。これぐらいを目安に室内を調整しましょう。
<対策>特に冬場は寝ようと布団に入っても、布団が冷たくて眠気が覚めてしまうことがあります。その場合、湯たんぽなどを利用して、あらかじめ布団を十分暖めておくとよいでしょう。また、からだを暖めておくためには、就寝30分〜1時間前の入浴が効果的です。

■ニオイ
部屋の中の臭いも、少なからず睡眠に悪い影響を与えます。カビ臭、エアコンのフィルター臭、食べ物のニオイ...。これらのニオイは布団の中でリラックスしているときに特に鼻につき、不快な気分にさせられます。
<対策>ワンルームに住んでいる人は、料理するところ、食べるところ、寝るところが一緒のため、生活臭がこもりやすくなるため、寝る前には必ず換気をしましょう。特に注意したいのがアルコール類。飲んでいるときには気にならないアルコールのニオイも、飲み終わると生臭いニオイへと変わっていくので必ず片づけてから寝るようにしましょう。またベッド周りがカビ臭くならないように、ベッドを壁や窓に密着させずに少し離して、通気性を高めておくことも大切です。

1日のおおよそ3分の1を過ごすと言われる寝室。独立した部屋が望ましいと言われていますが、そういった住環境にない場合は、できるだけ生活臭を取り払って、"寝室仕様"に替えることが大事です。落ち着ける空間にすると、からだもリラックスでき、快適な睡眠へと導かれるでしょう。