2012年入社の新人は「ゆとり教育」世代多し。自分たちでは、どう思ってる?

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来年入社してくる大学生、専門学校、短大生には、いわゆる「ゆとり教育」を受けた人が多く、それゆえ「ゆとり世代」などと言われることもしばしば。短命に終わった教育方針と、それまでの世代とは一風変わった教育方法だったため何かと取りざたされることも少なくありませんが、当の本人たちはどう思っているのか、またどんな考えを持った世代なのか、「ゆとり世代」が多い今年のフレッシャーズの皆さんに聞いてみました。

【あなたの性格的に近いのはどちらですか?】
<男性>
「出世欲、上昇志向が強い」......49.7%
「仕事はそこそこで、ほかのことで楽しみたい」......50.3%

<女性>
「出世欲、上昇志向が強い」......35.5%
「仕事はそこそこで、ほかのことで楽しみたい」......64.5%

採用面接でみんなヤル気満々の発言をしていたはずなのに、「出世欲、上昇志向が強い」人は男性で半分、女性は約3割。とはいえ、これだけ不況が叫ばれている中で、ビジネスよりも充実したプライベートに人生の楽しみを見出そうとするのも無理からぬことでしょうか。そういう意味でいえば、特に男性の数字は多いと捉えるべきかもしれません。

【一度きりの人生......】
<男性>
「太く短く、豪快に!」......42.0%
「細く長く、堅実に!」.......58.0%

<女性>
「太く短く、豪快に!」......36.5%
「細く長く、堅実に!」......63.5%

人生は長いんです。平均で男性なら約80歳、女性なら約86歳まで生きるんですから、一瞬の打ち上げ花火よりも、長く楽しめる線香花火。堅実に生きて、穏やかな老後を望む学生さんのほうが多いようです。

【「ゆとり世代」と言われることについてどう思いますか?】
全体の1/3ほどの人が、「特に気にしない」や「何とも思わない」などと回答。意外と"本人たちは気にしてない?"と思いましたが、そのほかの人からはさまざまな意見が寄せられました。

・悪い例であげられることもあるけれど、最近はゆとり世代だからこそのびのびしていて、それはそれで悪くない気がしてきた。(22歳/女性/4年生大学)
・自分自身は「ゆとり教育」のカリキュラムで学び取ったことも多いと思っているので、「ゆとり世代」であることにコンプレックスは感じない。(24歳/女性/4年生大学)
・ゆとり世代とひとくくりするのは疑問に思う。バブル世代や氷河期世代などと言われているが、各世代には時代背景、長所・短所があるのだから、力を合わせたほうがいい。(23歳/男性/専門学校)
・気にしたことはない。精神的にもゆとりがあって良いのでは? がつがつしてなくて。(22歳/女性/4年生大学)
・望んでゆとり教育を受けたわけではないのに、同情されるならまだしも馬鹿にするような言い方には腹が立ちます。(22歳/女性/4年生大学)
・言う側も言われる側もそれを言い訳にしてはいけないと思う。だから自分は自分なりにしっかりするようにしている。(24歳/女性/大学院)

「ゆとり世代」とひとくくりにされてしまうことへの反発や、言葉の裏側に潜むマイナスのイメージに対して良く思わない人が多かったようです。しかし反面、「ゆとり教育」を受けたことを好意的に受け止めている意見や、「ゆとり世代」と呼ばれることを逆手にとって前向きに対処する人など、たくましい学生さんも見られました。

団塊の世代、しらけ世代、バブル世代に新人類、そして「ゆとり世代」。ビジネスでも私生活でも、さまざまな人の考え方、価値観が混ざり合うことで成熟され、面白くなっていくものです。フレッシャーズの皆さんも、先輩社員も、世代間ギャップを認めつつ、それを楽しむくらいの余裕が必要なのかもしれませんね。
[文●オリス(ニーマルマル)]

調査期間: 2011/11/18〜2011/11/28
アンケート対象:マイコミフレッシャーズ会員

有効回答数 357件 女性200件/男性157件 (ウェブログイン式)