【日本アカデミー賞特集】名言・珍言総まとめ 吉永小百合が夫婦役を却下された?
日本アカデミー賞は、映画業界自身が選出する映画賞としての特別の意義を持つと同時にスタッフ部門賞を設けている映画賞としての希少性も有している。映画業界そのものの発展、また鑑賞する側の良作に対する意識向上としても役立つ年に一度の一大イベントとも言えよう。また授賞式の場で初めて最優秀賞を公表するという一種の“お祭り的”なイベント性を持っているためか、その発表の場では受賞者から普段は聞くことができないコメントが発せられる。「第34回日本アカデミー賞」はでは、こんな深みのある“名言”や面白い“珍言”があった。
■名言・珍言集
「山田洋次監督の映画のオーディションで落とされました」
『悪人』最優秀主演女優賞を獲得した深津絵里は、19歳の時に山田洋次監督の映画のオーディションを受けたのだが、「趣味は?」という質問に対して「ありません」と答えたら落とされたと言う苦い思い出があるらしい。
「モンゴリアンチョップです」
『キャタピラー』で優秀主演女優賞を獲得した寺島しのぶは、実はプロレス好き。格闘技マニアで有名な司会の関根勤に好きな技を聞かれた時の答え。派手な技ではなく地味なチョップというところがマニアックで大ウケ。
「焼肉屋でしばらくレバーが食べられませんでした」
『孤高のメス』の演技をするために本物の手術を見学した堤真一。電気メスで内臓を切る時の内臓が焼ける臭いでしばらくレバーを食べられなかったそうだ。
「キャメラマンとして使って欲しいと言ってもなかなか大変なので、鶴瓶さんも俳優として成功したので、私も俳優として使ってください」
最優秀監督賞のプレゼンターとして登壇した木村大作が、優秀監督賞を受賞した監督達に送ったコメント。大御所キャメラマンならではの冗談。
「稲垣くんを最後倒した時に「やった!」って思いました」
『十三人の刺客』で役所広司演じる島田新左衛門の宿敵として稲垣吾郎が松平左兵衛督斉韶を演じた。役に入り込みすぎていたのか、本当に嫌いなのか、役所は撮影時の稲垣について「憎らしかった」と連発。
「民主党に観てもらいたいですね」
『必死剣鳥刺し』で優秀主演男優賞を受賞した豊川悦司。役柄の兼見三左エ門の国を思い真っ直ぐに生きるその真面目さについて質問を受けたときにブラックジョークが飛び出す。
「この映画はすごく暗い作品なので、映画を嫌いになりましたが、賞をもらったのでまた前向きに頑張っていきたいと思います」
『告白』で最優秀編集賞の小池義幸のコメント。映画業界で活躍している人も映画が嫌いになるような映画と作品を落とすことで会場の笑いを誘った。
「次回作は夫婦でとお願いしに行ったら却下されました」
笑福亭鶴瓶と今回の映画『おとうと』では姉弟だった吉永小百合。次に共演するときには夫婦役をやりたいと言ったが山田洋次監督に断られたそうだ。鶴瓶ではなく吉永がお願いに行く、そしてさらに却下されるというところが、大女優であることとのアンバランス感があって面白い。
「50年前、役者に定年はないと言われて、当時18歳だったので、そんなもんかなあと思っていましたが、今、定年がなくてありがたいと思いました」
『悪人』で最優秀助演女優賞を受賞した樹木希林のコメント。新人時代は、こんなに長く女優を続けることになるとは思っていなかったのだろう。長き年月をしみじみと思わせるコメントがぐっときます。
「また違った形でこの場所に戻ってこれるように精進したい」
『ソフトボーイ』で新人俳優賞を受賞した永山絢斗のコメント。受賞に甘んじることなくここからさらにステップアップしていく決意が見られる。フレッシュな力強さを感じられる。
「斬られ役の専門集団がいて、その人達に助けられて今日ここまで来た」 協会特別賞を受賞した上野隆三は、殺陣は派手な“斬る役”の活躍だけではなく、目立たない“斬られ役”の功績で支えられていることを語った。50年も映画業界を支えてきた人の言葉はやはり重みがある。
「松たか子さんが森口悠子役をOK出したからこの映画ができた」
最優秀監督賞を受賞した時の中島哲也のコメント。『告白』をつくる際に、松たか子に手紙を出して出演をお願いしたそうだ。一人の監督にこうまで思われる女優は本当に幸せであろう。
「本当にしつこい監督で、腹たって最後の方は口を聞かなかった。でもそういう監督を心の中で求めていたのかも知れない」
『悪人』で最優秀助演男優賞を獲得した柄本明が李相日監督について語った。しつこいぐらいに何度もテイクさせられて腹を立ててしまったのだが、そんな険悪ムードも気にせず「もう一回!」と言ってくる監督に逆に素晴らしさを感じたというエピソード。
いかがだっただろうか。日本アカデミー賞ならではの様々な名言・珍言の数々。それぞれのキャストやスタッフの想いや性格が見え隠れするコメントをチェックしてみるのも映画賞の一つの楽しみ方ではないだろうか。来年の日本アカデミー賞はどんな作品が受賞するのか、そしてどんな名言・珍言が飛び出すのか今から楽しみである。
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・日本アカデミー賞公式サイト
「山田洋次監督の映画のオーディションで落とされました」
『悪人』最優秀主演女優賞を獲得した深津絵里は、19歳の時に山田洋次監督の映画のオーディションを受けたのだが、「趣味は?」という質問に対して「ありません」と答えたら落とされたと言う苦い思い出があるらしい。
「モンゴリアンチョップです」
『キャタピラー』で優秀主演女優賞を獲得した寺島しのぶは、実はプロレス好き。格闘技マニアで有名な司会の関根勤に好きな技を聞かれた時の答え。派手な技ではなく地味なチョップというところがマニアックで大ウケ。
「焼肉屋でしばらくレバーが食べられませんでした」
『孤高のメス』の演技をするために本物の手術を見学した堤真一。電気メスで内臓を切る時の内臓が焼ける臭いでしばらくレバーを食べられなかったそうだ。
「キャメラマンとして使って欲しいと言ってもなかなか大変なので、鶴瓶さんも俳優として成功したので、私も俳優として使ってください」
最優秀監督賞のプレゼンターとして登壇した木村大作が、優秀監督賞を受賞した監督達に送ったコメント。大御所キャメラマンならではの冗談。
「稲垣くんを最後倒した時に「やった!」って思いました」
『十三人の刺客』で役所広司演じる島田新左衛門の宿敵として稲垣吾郎が松平左兵衛督斉韶を演じた。役に入り込みすぎていたのか、本当に嫌いなのか、役所は撮影時の稲垣について「憎らしかった」と連発。
「民主党に観てもらいたいですね」
『必死剣鳥刺し』で優秀主演男優賞を受賞した豊川悦司。役柄の兼見三左エ門の国を思い真っ直ぐに生きるその真面目さについて質問を受けたときにブラックジョークが飛び出す。
「この映画はすごく暗い作品なので、映画を嫌いになりましたが、賞をもらったのでまた前向きに頑張っていきたいと思います」
『告白』で最優秀編集賞の小池義幸のコメント。映画業界で活躍している人も映画が嫌いになるような映画と作品を落とすことで会場の笑いを誘った。
「次回作は夫婦でとお願いしに行ったら却下されました」
笑福亭鶴瓶と今回の映画『おとうと』では姉弟だった吉永小百合。次に共演するときには夫婦役をやりたいと言ったが山田洋次監督に断られたそうだ。鶴瓶ではなく吉永がお願いに行く、そしてさらに却下されるというところが、大女優であることとのアンバランス感があって面白い。
「50年前、役者に定年はないと言われて、当時18歳だったので、そんなもんかなあと思っていましたが、今、定年がなくてありがたいと思いました」
『悪人』で最優秀助演女優賞を受賞した樹木希林のコメント。新人時代は、こんなに長く女優を続けることになるとは思っていなかったのだろう。長き年月をしみじみと思わせるコメントがぐっときます。
「また違った形でこの場所に戻ってこれるように精進したい」
『ソフトボーイ』で新人俳優賞を受賞した永山絢斗のコメント。受賞に甘んじることなくここからさらにステップアップしていく決意が見られる。フレッシュな力強さを感じられる。
「斬られ役の専門集団がいて、その人達に助けられて今日ここまで来た」 協会特別賞を受賞した上野隆三は、殺陣は派手な“斬る役”の活躍だけではなく、目立たない“斬られ役”の功績で支えられていることを語った。50年も映画業界を支えてきた人の言葉はやはり重みがある。
「松たか子さんが森口悠子役をOK出したからこの映画ができた」
最優秀監督賞を受賞した時の中島哲也のコメント。『告白』をつくる際に、松たか子に手紙を出して出演をお願いしたそうだ。一人の監督にこうまで思われる女優は本当に幸せであろう。
「本当にしつこい監督で、腹たって最後の方は口を聞かなかった。でもそういう監督を心の中で求めていたのかも知れない」
『悪人』で最優秀助演男優賞を獲得した柄本明が李相日監督について語った。しつこいぐらいに何度もテイクさせられて腹を立ててしまったのだが、そんな険悪ムードも気にせず「もう一回!」と言ってくる監督に逆に素晴らしさを感じたというエピソード。
いかがだっただろうか。日本アカデミー賞ならではの様々な名言・珍言の数々。それぞれのキャストやスタッフの想いや性格が見え隠れするコメントをチェックしてみるのも映画賞の一つの楽しみ方ではないだろうか。来年の日本アカデミー賞はどんな作品が受賞するのか、そしてどんな名言・珍言が飛び出すのか今から楽しみである。
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