英国人歌手のスティーヴン・パトリック・モリッシーさんが動物を虐待する中国人は「劣等人種だ」と発言したとで、批判と非難が高まった。中国新聞社が報じた。

 モリッシーさんは雑誌の取材に対して「奴らがどんな風に動物を扱っているのを見たことがあるか? とてつもなく恐ろしいことだ。中国人は劣等人種だと、思わざるをえない」と述べた。

 同発言については「人種差別主義者だ」、「人種にかんするタブーに挑戦したのかもしれないが、許されないことだ」などの批判や非難が相次いだ。モリッシーさんは2008年、人種差別に反対する組織に寄付をしたが、同団体は「2度と、(モリッシーさんの)寄付を受けることはしない」と表明した。

 モリッシーさんは3日、「発言は撤回しない。中国の動物虐待は、全世界で最悪だ」と述べた。

 モリッシーさんは、「動物の命を、食用のために奪うことも許されない」と主張する菜食主義者だ。09年には屋外の音楽祭出演のため米国を訪れたが、会場に「バーベキューの(肉の)においがする」との理由で、演奏を拒否した。一方、07年には「移民が英国のおもむきを変えてしまった」と発言。しかしその後、「自分は民族主義者ではない」と主張した。

 「中国人は劣等人種」の発言を伝えた中国新聞社には、モリッシーさんを非難するコメントに混じって、自分たちにも反省の必要はあるとの書き込みが、集まり始めた。(編集担当:如月隼人)



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