ジョゼ・モウリーニョ監督に３試合のベンチ入り禁止と４万ユーロ（約495万円）の罰金処分、MFエステバン・カンビアッソとMFサリー・ムンタリに２試合の出場停止処分。これが、20日に行われたセリエＡ第25節・インテル対サンプドリアの一戦を受け、スポーツ裁判所が下した処分だった。

発表された処分内容によると、モウリーニョ監督への処分は試合中の審判への抗議、および「手錠ジェスチャー」と、ハーフタイムや試合後に審判団らを侮辱したためという。また、ハーフタイム時のロッカールームへ続くトンネルでの衝突は、カンビアッソとムンタリの処分にもつながった。ムンタリはピッチから出ながら、審判団を侮辱したとされ、カンビアッソはトンネル内でサンプドリアの選手を殴ろうとしたとされている。

いずれにしても、次節ウディネーゼ戦でインテルは緊急事態に陥ることとなった。サンプドリア戦で退場処分となったDFワルテル・サムエルとDFイバン・コルドバも、自動的に１試合の出場停止となっているからだ。

しかも、これだけではない。幹部のガブリエレ・オリアーリ氏に対しても、３月８日までの職務停止と１万ユーロ（約124万円）の罰金処分が言い渡されている。クラブには、サポーターが副審にプラスティックのボトルを投げ、爆竹を使用し、連盟組織と審判を侮辱する内容の横断幕を掲げたことから、２万5000ユーロ（約310万円）の罰金処分。さらに、後半開始を正当な理由なしに５分ほど遅らせたとして、5000ユーロ（約62万円）の罰金も下されている。

モウリーニョ監督はスポークスマンのエラディオ・パラメス氏を通じ、「ジェスチャーは誤解された」と自らの考えを話している。手錠ジェスチャーに関する同氏の説明は次のようなものだ。

「審判とはまったく関係がないものだ。彼が言いたかったのは別のことだよ。『私を連れ去っても良い。逮捕しても良い。だが、いずれにしても私のチームは強く、結局は勝つのだ。たとえ９人で戦ってもね』ということなんだ」

インテルはモウリーニョ監督、カンビアッソ、ムンタリへの処分について、異議を申し立てることを発表している。同日夜には、マッシモ・モラッティ会長が明らかに嫌悪感を示しながら、３人への処分について次のようにコメントした。

「これほどの厳罰は予想していなかった。我々は重要な試合を控えている。騒動を大きくしないように努めよう。かん口令を敷いたのはリスペクトからくるものだ。君らメディアは理解してくれなかったがね」