「パンデフの件は、レーガ・カルチョの仲裁裁判所によって認められた。よって、ゴランとラツィオの契約は解除となる。そして、クラブは選手に対して、16万ユーロ（約2100万円）の補償金を支払わなければならない」

クラブとの契約解除を願っていたマケドニア代表FWゴラン・パンデフの弁護士マッティア・グラッサーニは、上記のように勝訴宣言をした。

クラブから干されていたパンデフは、ようやく自由になる。同弁護士は、「書類は８ページに及ぶものだが、私はこれから落ち着いて読むことができるね」と満足げ。さらに本人への連絡も済ませており、「彼にはショートメールを送ったよ。今はラツィオからの束縛から解放されてフリーだ。ようやく休むことができるね」と話している。

そして、待ちに待った判決を手にしたパンデフは、喜びを語ると同時に、ラツィオのクラウディオ・ロティート会長とイグリ・ターレSD（スポーツ・ディレクター）を批判している。

パンデフは、「やっと悪夢が終わった。最悪の仕打ちを食らったけど、ようやく出ていくことができる。ラツィオとファンには申し訳なく思う。ロティートとターレは、このような一流クラブを引っ張る人間としてふさわしくないよ。恥ずべき行いだった。僕はいつだってラツィオのために全力を尽くしてきた。ケガをしているときだって戦ったよ。チームメートとの関係も良好だった。まあ、何人かは僕に好意的じゃないことも言ったけどね。とにかく、僕の希望はイタリアに残ってプレーすることだ」とコメントした。

ただ、ロティート会長はまだ引き下がるつもりがない。『ラジオラジオ』にコメントを残した会長は、「私は冷静だ。私から言える唯一のことはまだ終わっていないということだけだ。これから何が起こるか様子を見て、どちらが勝つか見届けよう」と話している。

一方で、パンデフの代理人を務めるカルロ・パッラヴィチーノ氏は、『スカイ・スポーツ24』に対し、「猫をかぶることなく客観的に見て、事実が大切なことだった。ほろ苦い結末を迎えたね。これからの彼はまずマケドニアに帰って、親族とクリスマスを過ごす。その後に落ち着いてこれからのことを検討するだろう」と述べた。

パンデフ獲得を目指すクラブはイタリア国外からも多くあると言われているが、フリートランスファーになったことで、争奪戦はより熾烈なものになりそうだ。