高知のよさこい祭りと北海道のソーラン節をミックスさせた独自の踊りをチームごとで競う、札幌市の夏の恒例イベント「YOSAKOIソーラン祭り」が、6月4日から8日まで、札幌市内の各会場で開催された。

北海道の夏のイベントして定着した、この「祭り」については、近年、批判も多く出されるようになり、昨年、地元新聞が市民にアンケートを採ったところ、この祭りが「嫌い」と答えた人が、「好き」と答える人の割合を上回るという異例の結果となった。

「嫌い」と答えた理由の主なものは、「騒音」や「交通規制」などによる迷惑と、踊り子のマナーの悪さである。
ただ、全国各地の伝統ある祭りでも、騒音や交通規制などは付き物であるが、祭りの間は「無礼講」と言って、既存の秩序が一時的に停止する。
また、祭りの多くが神事と結びついていることや、住民の多くが、祭りを「郷土の誇り」であると感じているために、騒音等について批判されることは少ない。

しかし、神事とも関係なく、住民の半分以上が「嫌い」と感じている、YOSAKOIソーラン祭りを、大規模な交通規制を敷いて行うべき価値があるのかという疑問が多く出されており、大手SNSのmixiでは反YOSAKOIのコミュニティまで存在するほどだ。

YOSAKOIに反対する人の多くは、開催そのものに反対しているのではなく、市民生活に支障のない屋内会場を借り切って、好きな人だけが参加すればよいという意見である。

YOSAKOIが本当に北海道民に愛される「祭り」になるためには、そろそろ住民の声を無視できない時期に来ていると言えよう。

(編集部 真田裕一)