マネージャーが複数のタレントを受け持つことは珍しくない。膨大な数の芸人をかかえる吉本興業グループもその例に漏れず、オリエンタルラジオを担当していた佐伯幸一マネージャーがエド・はるみも担当するようになっていた。2組の売れっ子芸人を1人のマネージャーが兼任しているこの事実は、何を意味しているのか。

 23日に更新されたオリラジ・藤森慎吾のブログには、エドを担当して以来、すっかり多忙になった佐伯マネージャーと久しぶりに交わした会話が記載されている。

藤森『エドさんばっかじゃなくて俺らも構ってくれよ』
佐伯マネージャー『エドさんは宝ですから』

 1年近く付き合いのある2人だけに、親しさゆえの冗談、なのだろう。まるでもう、オリラジが“宝”ではないかのような言い回しだが、佐伯マネージャーに非はない。確かに今の吉本にとって、ドル箱芸人であるエドの方が“宝”なのは当然だ。オリラジは吉本に見捨てられたのか?

 もしそうなら、そりゃないぜ、である。あれだけ持ち上げておいて、不相応な冠まで持たせたあげくのこの仕打ち。自ら服を脱がせておいて、パレードの途中で『王様、裸ですよ』と耳打ちするようなものではないか。だがしかし、この吉本のオリラジに対するトーンダウンは、彼らにとってはチャンスとも言える。

 オリラジはネタ見せ番組にはまったく出ない。そこにどんな思惑が働いているのかは知りたくもないが、単純に、一お笑い好きとして寂しいものがある。テレビではめったに見せることのない武勇伝以外のネタもぜひ披露して欲しい。ことわざ漫才や“犯罪者マン”でオリラジをアイドル芸人扱いしている方々に一泡吹かせて欲しいのだ。事務所がオリラジの猫かわいがりをやめることで、ひょっとしたらもっとテレビでネタを見せてくれるかもしれない。それに期待しよう。

 裸だと気づいた王様が次にするべきことは、服を着るか、パレードをやめるか。芸人ならばぜひ、その場で服を着て平然とパレードを続け、裸だった時代を自らいじって欲しい。

(編集部 三浦ヨーコ)


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