アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、代表チームが対戦する国際親善試合が今後廃止の方向へ向かうだろうとコメント。「観客は本気の試合を求めている」との持論を展開している。

 26日に行われたフランス代表対イングランド代表の試合を観戦したベンゲルは、「両チームとも本気ではなかった」とコメント。このフランス人監督は、国際親善試合の行く末を次のように予測している。

「今のフットボール界では、親善試合の存在意義がなくなってきているように思う。アーセナルの選手が代表に召集されているから言っているわけではない。ファンが興味を失いつつあるように感じるのだ。彼らは選手たちが本気で戦う姿を観たがっているからね。必ずしも私が正しいとは言えない。ファンは旅行がてらに試合を観戦できるし、監督にとってはテストの場として有意義だろう。しかし、本気で戦わない選手のプレーを、ファンは高いお金を払って観続けるのだろうか。今回の試合だって、両チームとも素晴らしいプレーを披露したとは言いがたい。しかも彼らは、『どうせフレンドリーマッチだから』と言い訳をするんだ。やはり親善試合を観ていると、本気の試合と比べて何かが5パーセントほど足りないように感じてしまう」

 さらに、「試合の代わりに合宿をするべきだ」と代替案まで提示したベンゲル。「多くの試合でスタンドに空席が目立っていた」と語り、フレンドリーマッチにおける観客数の減少が叫ばれる現状を危惧する知将の発言に、フットボール界は耳を傾けるべきなのかもしれない。