記事タイトルに挙げた数字は、先日行われたコッパ・イタリア(イタリア杯)4回戦3試合の入場者数だ。ウディネーゼ対パレルモが1564人、レッジーナ対インテルが1695人、ミラン対カターニャが4156人。桁を間違えているわけではない。

 近年、コッパ・イタリア軽視の風潮が著しい。ビッグクラブは、莫大な収入が見込める欧州カップ戦を重視する傾向にあり、コッパ・イタリアは事実上、彼らが抱えるユース選手の公式戦デビューの場になっている。ビッグクラブが本腰を入れるのは準決勝以降のみといってもいい。
 下位チームはリーグ戦の残留争いに注力するため、カップ戦で消耗するわけにはいかない事情がある。ゆえにこれまたサブ組を送り込む。協会やリーグ側は頭を痛め、あの手この手で魅力度アップを図っているが、この流れは止まる気配を見せない。

 オフィシャルもののユニフォームに身を包んだサポーターで、どんな試合でも満員になる英国圏とイタリアはちがう。何がちがうって、庶民の財布の中身だ。