中国で開催されている女子サッカーW杯でスパイ疑惑が浮上した。デンマーク女子代表が13日、スパイ行為についてFIFAと警察に連絡した。
 デンマーク女子代表のスポークスウーマンのニールセンさんによると、代表チームが泊まっている武漢のホテルで鏡の後ろにビデオカメラを持った中国人の男2人がいるのを発見したという。
「チームは火曜日の試合前に、鏡が1枚あるホテルの会議室で戦術会議を開いていた。我々は、冗談のつもりで鏡の後ろを覗くと、カメラを持った2人の人物を発見した。彼らは出てくるのを拒否したため、ホテルのスタッフと警察を呼んだ。2人は警察に連行された」とニールセンさんは説明した。2人は中国人のようだったという。
 一方、FIFAのスポークスマンは、「デンマーク代表チームによると、武漢のホテルで試合の前日に行われたチーム会議でプライバシーが守られなかったという。FIFAとデンマーク代表団とホテルが、この件を調査した。その結果とFIFAとデンマークはこれ以上の追及はしないことを決めた」と話した。
 デンマークは12日に中国と対戦し、終了直前の失点で2−3と敗れているが、スパイ行為が発覚したのはこれが二度目で、月曜日には非公開の練習でも複数の人間が撮影をしているのを発見したという。
 中国サッカー協会はこの批判について、「話を聞いたが、調査の結果そうした出来事はなかったことがわかっている」と話した。
 12日の試合後には、デンマークのアシスタントコーチが中国代表チームに対し、中指を突き立て、罵倒したとの報道もあり、試合後はデンマーク代表監督が中国代表監督との握手を拒否している。
 ニールセンさんは、「試合後にはイライラが募っていた。ジェスチャーのことや叫んだことについては聞いていないが、両チームのコーチ陣がフラストレーションを貯めていたのは事実だ」と話した。