日増しに秋が深まり、軽く羽織れるアウターが気になる時期ですが、実は今こそ真冬の本命であるダウンジャケットに注目すべきなのです。

なぜなら、人気アイテムはすでに売り切れが続出中とのこと。まだ先のことだからと油断していると、欲しいときには手に入らないのです。

そんな完売必至の注目作をここに厳選しました。

海外の有名ブランドのアイテムが軽く10万円を超えるようになってしまい、その一方で極端に低価格なダウンが出回るようになった現在。

実はその中間にこそ、ダウンジャケットとしての基本的なクオリティ、そして今を感じさせるデザインが出揃っているのです。

そこで、今回は5万円を上限として、国内外のコスパに優れた知られざる名品ダウンジャケットをナビゲートしていきます。

ハイスペックを誇る全天候対応の都市型

Photo: 竹内泰久

こちらは、よくあるシャイニーなナイロンではなく、マットで落ち着いた表情のストレッチ性ポリエステル素材というのがポイント。

生地の裏面に、ダーミザクスと呼ばれる防水透湿性のラミネート膜を張っているので、雨や雪でも気にせず着用できるのです。

さらに、ダウンパッキングを内側に封入することで、表面からステッチを入れず、クリーンで都会的な印象に。ダウン業界の最大手として知られる米国アライド社(1987年創業)による700フィルパワーのダウンをたっぷりと封入。

通常550フィルパワーもあれば十分ですが、それを凌ぐ圧倒的な保温力を誇ります。立体裁断を駆使することで、無駄なくフィットするシルエットも都会的。

胸ポケットの止水ジッパーなど、主張しすぎないハイテク感も今の気分。

トレンドのトラックパンツと合わせたストリートな着こなしや、上品なフランネルのパンツ合わせたトラッドな着こなしにも活躍するでしょう。

3万2000円/アダム エ ロペ(ジュンカスタマーセンター☎︎0120-298-133)

Photo: 竹内泰久

首回りを柔らかく包み込むフリース素材のパーツをあしらっており、防寒性を高めています。

Photo: 竹内泰久

ベルクロテープでフィット感を簡単に調節できる袖口も便利。

米国アライド社のロゴは、今後さらに街で見かけるようになるでしょう。

希少なMADE IN JAPANで3万円台前半!

Photo: 竹内泰久

アウトドア好きにはおなじみの、シェラフ(寝袋)メーカーであるナンガ。

滋賀県に本拠を置き、創業から70年余に渡って羽毛製品を作り続けてきたノウハウを集結したダウンジャケットは、同社の主力商品のひとつ。

今や数多くのブランドで別注やコラボが行われていますが、アーバンリサーチでは2010年から協業し、タウンユースながらハイスペックなダウンアウターを今季もリリース。

シェルに採用されているオーロラテックスは、多孔質のポリウレタン防水コーティング素材で、透湿・保温・撥水に優れた高機能ファブリック。

悪天候にも負けないアウトドアスペックと実用的なディテールを、シンプルで洗練されたデザインに落とし込んでいます。

身頃の左右に走る長い止水ジップの内部には、ポケットを2つずつ配置して、デザイン面でも大きな特徴になっています。

上手な着こなしは、なるべく色を使わずモノトーンでまとめること。

3万3000円/ナンガ×アーバンリサーチ iD(アーバンリサーチ iD ルミネエスト新宿店☎︎03-6457-7998)

Photo: 竹内泰久

袖口にはベルクロテープをあしらったラバーパーツを採用。

Photo: 竹内泰久

ハリ感のあるリップストップナイロンのボディの左右には、縦に2つポケットを装備。小物用ポケットとしてはもちろん、ハンドウォーマーとしても機能。

羽毛のプロフェッショナルとの協業による人気作

Photo: 竹内泰久

クラシカルな印象の尾州産のツイードを採用し、ミリタリーテイストを取り入れたデザイン。

メランジ調のウール混紡素材は、ブルージーンズはもちろん、ウールスラックスなどとも相性が良く、大人っぽいコーディネイトが可能。

アメリカ産の良質なダウンに、羽毛布団作りで長年培ってきた西川の独自技術フレッシュアップ加工を施すことで、ダウン本来の保温性と軽さを高めています。

さらに、サニタイズ加工によって、高い抗菌・防臭効果を誇ります。また、非常に薄いアルミニウムを蒸着させたメタルギアを背面体感部分に配置し、体から発生する熱線を効率よく保温することができます。

オーセンティックなルックスながら、老舗の技術力と先端の機能性を内に秘めた実力派。

ダウン特有のスポーティさが苦手という人にうってつけ。

3万9800円/ニシカワ ダウン(ナノ・ユニバース カスタマーサービス☎︎0120-705-088)

Photo: 竹内泰久

大型のフードは脱着可能 。

Photo: 竹内泰久

スナップボタンとダブルジップを組み合わせた2重の前合わせには、耐久性を高めるためにナイロンテープを配しています。

快適かつ長年着用するための工夫が随所のディテールからも見て取れます。

満を持して日本展開されるイエティに注目!

Photo: 竹内泰久

1983年に東ドイツで創業し、デンマークで大きく成長したアウトドアブランドが“イエティ”。

プロフェッショナルなアルピニストにも愛用されてきた、実力派のダウンブランドのジャパンラインが今季よりスタート。

こちらはダイヤモンドキルティングがユニークな襟なしのデザイン。インナーダウンに匹敵する軽さながらも、アウターとしての使用にも耐えうるタフネスを併せ持っています。

表面にはコットン風のマットなポリエステル素材を使用し、内部には高い断熱性が特徴で、最高級品として知られているクリスタルダウンを封入。

袖口と裾の内側にはゴムリブをあしらうことで、余計なディテールが見えないクリーンなデザインに。首裏に当たる部分にはフリースのパーツをあしらうことで、着心地と保温性を向上させています。

ほっこりとした優しげな見た目と、合わせるアイテムを選ばないマットな素材感がありそうでない1着。

3万8000円/イエティ(ボールドマン☎︎03-6447-2018)

Photo: 竹内泰久

特徴的なダイヤモンドキルティングを活かすように、余計なディテールは極力内側に留めており、裾はゴムリブでフィットさせます。

Photo: 竹内泰久

左胸の内側にはクリスタルダウンを使用したことを証明するラベルを配した小物用ポケット。

トレンド感のあるシルエットと素材感で勝負

Photo: 竹内泰久

昨年好評だったシャツ型アイテムを踏襲し、英国テイストを感じさせるガンクラブチェックで再リリースしたのが本作。

表地にはポリエステルとウール糸で織られた毛羽立ちの少ない生地を、裏地には50デニールのポリエステルリップストップ素材を採用。

内部には650フィルパワーのダックダウンを封入。特徴的な襟とカフスにもダウンを入れることで、シャツとブルゾンが合体したようなデザインに。

前合わせはスナップボタンで開閉するシンプルな構造で、フロントポケットのディテールはアーカイブのダウンベストから引用。

今季のトレンドでもある英国調のチェック、90年代ストリートを感じさせる丸みを帯びたシルエットという旬な要素の組み合わせで、ファッション性に秀でた今季らしいダウンジャケットと言えるでしょう。

着こなしのコツは、スキニーパンツでコントラストを効かせるか、ワイドパンツであえて全体的にルーズにまとめるかのいずれか!

4万6000円/ザ・ノース・フェイス パープルレーベル(ナナミカ マウンテン ☎︎03-5728-3266)

Photo: 竹内泰久

スナップボタンで開閉するシャツ袖も、ありそうでないデザイン。

Photo: 竹内泰久

たっぷりとダウンを封入し、ふんわりもこもことした見た目に。表地に合わせたライトブラウンの裏地は、極薄ながら強度の高いリップストップナイロン。

ダウンに見えない高機能か、ダウンらしさで遊ぶか?

Photo: 竹内泰久

ここ数年のダウンは、ダウンのボリューム感のあるモコモコしたデザインを敬遠する傾向が続きましたが、数多くのハイブランドが90年代のアウトドアブランドに見られるこうしたデザインを取り上げたことで、トレンドとして返り咲いています。

その一方で、アウトドアで鍛えられた保温性や防水性を街着として楽しむという方向性もさらに進化しています。

今回紹介した中で、イエティとザ ・ノース・フェイスが前者、アダム・エ・ロペの別注とアーバンリサーチのコラボが後者、その中間が西川ダウンと言えるでしょう。

今までと違う雰囲気の新しいダウンをファッションとして楽しむか、機能性と実用性を優先するかで選び方は変わりますが、5万円以下でも十分にファッショナブルで使えるダウンジャケットが楽しめるのです。

Image: 竹内泰久

Source: アダム エ ロペ, アーバンリサーチ, ニシカワ ダウン, イエティ, ナナミカ マウンテン

Styling: 安部武弘