去就が注目されるイチロー【写真:Getty Images】

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「最も興味深いFA選手」10人の中に選出「これは当然のことだろう」

 メジャーリーグは各球団のバッテリー組が続々とキャンプインを迎え、エンゼルスの大谷翔平投手、カブスのダルビッシュ有投手らが大きな注目を浴びている。野手組も週明けからキャンプがスタートするが、今オフはFA市場が歴史的な停滞を見せており、まだ多くの選手が未所属のままとなっている。マーリンズからFAとなったイチロー外野手もその一人だ。

 MLB公式サイトは「10人の最も興味深いFA選手」と題した特集記事を掲載。その中の一人にイチローを選出した。メジャーでのキャリア終焉を危惧する米メディアもあるが、同サイトは「別れを告げる準備ができていない」と記している。

 記事では、多くの大物FA選手も未だ契約に至っていないことに触れつつ「しかし、こういった素晴らしい選手のことだけが野球界の全てではない」と指摘。さらに「野球を更に面白くかつユニークなものにする、個性を備えた選手たちも野球界にはいるのだ。野球の楽しいところはいかに支配的かということにおいてだけではなく、(周りと)いかに変わっているかという点においてもあるのだ」とも言及している。

 そして、「我々はスーパースターと同じくらいに、興味をそそるものを求めているのである」とした上で、まだ契約していないが、プレーを見たり、それについて話したくなるようなFA選手たちを選出。イチローは9番目に登場する。その紹介文はシンプルだ。

イチローと別れる準備が出来ている人は「誰がいるというのか?」

「これは当然のことだろう。別れを告げる準備が私にはできていない。あなたはどうだろう? (準備が出来ている人は)誰がいるというのだろうか?」

 昨年までの17年間でメジャー通算3080安打をマーク。デビューイヤーでの新人王&MVP受賞やメジャー最多記録のシーズン262安打、10年連続200安打&ゴールドグラブ賞&オールスター出場など数々の偉業を打ち立ててきた。マーリンズでの3年間では4番手外野手という役割となったものの、若手の手本としてリスペクトされ、常に準備を怠らずに限られた出場機会で役割を果たした。50歳まで現役続行を掲げるレジェンドが、まだまだ活躍できると多くの人が思っているはずだ。

 記事で紹介されているその他の9選手は、ブレット・アンダーソン投手、ホセ・バティスタ外野手、R・A・ディッキー投手、ジャロッド・ダイソン外野手、カルロス・ゴメス外野手、ジョン・ジェイソ外野手、ジョン・ラッキー投手、ブランドン・フィリップス内野手、ジェイソン・ワース外野手。強打者やナックルボーラー、守備の名手など、個性豊かな選手が揃っている。

 今年はキャンプイン後に契約が決まり、そこからチームに合流する選手も多くなるはず。イチローの去就決着はいつのなるのか。米国でも、伝説が続くことを願っているファンは多い。(Full-Count編集部)