言いたいことを言うのに好かれる人、気をつけてるのに煙たがられる人。その差は3つの『感』にあったのです。

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言いたいことを言いたいようにズケズケと言っているのに、まわりの人から愛される人がいます。反対に、色々と何を話すか気を使いながらしゃべっているにも関わらず、あまり人気がない人もいるものです。

一見、すごく不公平な世の中だと思ってしまいますよね。でもこれが真実。
この2人の差はどこから生まれるのでしょうか? 実は、『何を話すか』よりも『どのように話すか』がキーになっていることが多いのです。人は結構、言っている内容以上に言い方に反応するもの。

あなたも、知らず知らずのうちに、こんな話し方をしていませんか? そんな典型的なものを3つほどご紹介しましょう。

「でも……」という口癖が人を遠ざける


「こないだのドラマ見た?おもしろかったよね〜」

「でも、結果がミエミエだったよ。もうちょっとヒネって欲しいよね」

「……」

なにかというと、すぐに否定からはいる人っていますね。「でも」が口ぐせ。敬遠されがちな人の王道です。「でも……」の後に続く言葉が正論だったとしても、適切だったとしても、言われたほうは気分がよくないもの。感情的にムッときてしまいます。

営業の本などを見ると、これを避けるために『イエスバット(Yes But)法』というのがよく載っていたりします。いきなりお客さんの言葉を否定するのではなく、いったん受け止めてから、やんわりと反論しようというものです。

しかし、実際にこれをやってみると、なかなかうまくいきません。やんわり受け止めた後でも、「でも……」と続けると、そこでお客さんの目つきが変わっちゃうのです。 

だから、『イエスアンド(Yes And)法』を使うように言っています。要は、ButでつなぐところをAndに換えるだけ。その後に続く言葉は基本的には変えない。否定語を使わずして、うまいことつないでやるだけです。このButという言葉の響き自体が、よくない感情を引き出すからなんですよ。

相手の意見に対して、「でも、○○ですよ」というよりも、「なるほどなるほど。あとは、こんな意見もありますよ」と続けられたほうが気分よく受け入れられますよね。
それくらい、相手に対して反論したり、相手の意見を否定しなければならないときはデリケートにならないといけないということなんですね。

相手の言葉をさえぎって、自分の話をする


人が話し終わる前に自分の話をはじめてしまう人、こういう人も嫌な感じですね。できるだけ、自分が聞き手にまわった際は、キチンと相手の話を最後まで聞いたほうがよい。当然のことです。ついつい、やってしまう気持ちもわかりますけどね。

でも、されるほうは嫌なものです。 営業のシーンだと、それでもお客さんの話に介入しなければならないシーンはあります。延々とムダ話で貴重な商談の時間を費やすわけにはいかない。
だから、研修などでも『うまい介入の仕方』について勉強します。あらためて勉強する必要があるんです。

うまいこと介入しないと、お客さんが「なんだ、まだ自分がしゃべっているのに!」と気分を害してしまうから。
しっかりとしたトレーニングが必要なくらい、人の話をさえぎるのは難しいということ。する必要がないのなら、しないでおくほうがいいでしょう。

話すときに仏頂面になる


他愛ない話をしているのに、何か表情がすぐれない。「このひと怒ってるの? なんか悪いこと言ったっけ?」と、こちらが心配させられるような人もいます。

しゃべってるときの表情が無表情だったり、眉間に皺をよせてたり、とにかく仏頂面で話す。これでは、とても和気藹々と話すことなんてできません。笑顔の重要性は、どれだけ述べても述べきれないほどです。この重要性を理解していない人が意外と多いんですよね。

遠ざけられる人にならないために


ここまで挙げた3つは、あくまでサンプルです。もちろん、これら3つについて気をつけるだけでも効果はあるでしょうが、全てのシーンをカバーすることは難しいです。
では、どうしたらよいでしょうか?

もう少し包括的に見てみましょう。ウィル・シュッツという心理学者が人間の自尊心を3つに分類しています。

・ 自己有能感(自分は有能である)

・ 自己重要感(自分には価値がある)

・ 自己好感(自分は愛されている)

ちょうど、この3つと上で挙げた3つのサンプルが対応します。「でも……」と、自分の言うことを否定されることで、自己有能感を傷つけられる。否定されるのは、「あなたの言っていることは間違っている」というメッセージですから、そうなりますよね。

話をさえぎられることで、自己重要感を傷つけられる。さえぎられると、「あなたの話は、続きを聞く価値がない」と言われたように感じてしまいますよね。
仏頂面で話されると、自己好感が傷つく。誰だって、笑顔で話されて、自分は好かれていると思いたいものです。

言い換えれば、相手の『自己有能感』『自己重要感』『自己好感』を傷つけないように気をつければ、遠ざけられる人になるのを防ぐことができると言えないでしょうか? それどころか、相手の『自己有能感』『自己重要感』『自己好感』を満たしてあげるような行動をとれば、あなたはもっと好かれるはずです。

この3つの感は、人間の根本的なもの。営業などのビジネスシーンだけでなく、日常の私生活でもそのまま当てはまるものですよ。日ごろから心がけましょう。まわりの方との関係が大きく変わってきますよ!
(文:西野 浩輝)