彼女は自身が持つ機会の重さを良く知っていた。だからもっと努力した。その心構えからだろうか。彼女は無難に歌手から女優に転身し、期待以上に善戦している。彼女に、後輩の“俳優ドル(俳優+アイドル)”にアドバイスしてほしいと言ったら、ソナは「私なんかがアドバイスなんて」と謙虚に言ったが、しばらく考えていた。

「アイドルであったおかげで、たくさんのことを得ることができた。認知度も機会も。やりたい気持ちがあれば、その機会を見逃さないでほしい。私もアイドルがどれほど苦労しているか知っている。しかし、それによって得るものもたくさんあると思う。私も女優として演技の機会を与えてもらったわけではなかったから。その機会が本当に大きく大切であることを知ったら、姿勢が変わるんじゃないかと思う」

奥深い答えだった。ブランクを通じて自身を振り返り、その分自身を固くしたソナは、頭の中に浮かんでいた疑問符に対する答えを1つ得たようだった。しかし、ソナは謙虚すぎるほど謙虚だった。彼女は「今回の作品で足演技(演技が下手という意味) と言われなかっただけでも良かったと思う」とし、笑った。

「まだ未熟なところがたくさんあるけれど、今回の作品がある意味で私の新しい出発だ。ちゃんと終えることができて良かったと思っている。私は小さなことでも真心で接する態度を持っている。何一つ疎かにせず、愛情を持って接する。この気持ち1つだけは自慢できる。こんな私の気持ちを大目に見ていただき、これからも女優として私を愛していただけたらいいなと思う」