2016年4月22日から5月24日まで、上野の東京美術館では生誕300年を記念して「若冲展」が開催されている。5月10日には入場者数が20万人を超えるなど、注目を集めるイベントになっている。そして、その背後で注目を集めているのが、入館待ち行列の長さで、列自体をモチーフにした「若冲展SF」という新たなコンテンツがツイッターで生まれるほどになっている。



なぜか「行列」自体がネタに

伊藤若冲は江戸時代中期に活躍した絵師で、精緻で華麗な動物画を多く残している。代表作の1つである「動植綵絵」の人気は特に高く、今回の展示会の目玉ともなっている。2009年の東京国立博物館での展示以来の公開となる。

実に7年ぶりの公開ということで、ぜひ一目見ようと多くの人が殺到。会場周辺には休日はもちろん平日でも常に行列が出来ている。公式アカウントからも待ち時間が逐次ツイートされており、内容から盛況ぶりが伺える。

こうした連日の記録的な行列の形成具合から、ツイッター上では「#若冲展SF」というタグを使い、待機列をネタにした話が多数投稿され始めた。

2時間待ちは当たり前、時には5時間待ちもあるなど、テーマパークの人気アトラクションに匹敵するような列が形成されてしまっている「若冲展」は、見る以外にも様々な楽しみ方が出来るイベントになってしまったようだ。

そんな「若冲展」だが、終了日の5月24日が近付いてきている。「動植綵絵」と「釈迦三尊図」が同時に公開される機会は滅多になく、東京では今回が初めてだ。そのため、次に直接見る機会はすぐには来ないかもしれない。長時間並ぶのは必須だが、後悔が無いような選択をお勧めする。