新譜がPirate Bayで流出のカニエ・ウェスト、ツイート画像から自身の違法DL行為が発覚。deadmau5に弄られる

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新作アルバム「The Life of Pablo」が違法ダウンロードにて絶賛拡散中のカニエ・ウェストが、自らも違法ダウンロードに手を染めていることがわかりました。カニエ本人が Twitterに 投稿した Mac の画面写真には、ソフトシンセサイザーを違法ダウンロードしていることを示すタブが写っています。カニエ・ウェストが新作「The Life of Pablo」をリリースしたのはほんの2週間ほど前。リリース直前に販売方法を TIDAL でのストリーミング1本に変更したのが災いし、中止されたはずのダウンロード販売から新作がファイル共有ソフト BitTorrent に流出。わずか数日で50万回も違法ダウンロードされる不名誉な記録を叩きだしました。

自分で原因を作ったとはいえ、損害を被ったカニエ・ウェストは弁護士と話し合い、違法コピーを販売しているとして Pirate Bay の告訴を検討していると伝えられていました。

すでに広く拡散してしまった「The Life of Pablo」に見切りをつけたのか、カニエ・ウェストは早くも新たなアルバム(仮題:Turbo Grafx 16)に着手することを公表。2月29日から製作を開始しました。

製作開始から3日目となる3月2日、カニエは YouTube でスフィアン・スティーブンスの曲を聴いているとして、その画面を Twitter に投稿しました。ところが、その画面に映るブラウザーのタブには、音楽情報サイトMusicRadar のソフトシンセ特集と思しき記事タイトルに並んで、"Xfer Records Serum t..."、"Pirate Bay Xfe..."といった文字が。これはどう見ても Xfer Records のソフトシンセサイザー Serum を違法ダウンロードしようとしているとしか思えません。しかも、そのために利用していたのが、「The Life of Pablo」の Torrent ファイルを拡散しているとして非難していたはずの Pirate Bay。この写真1枚で、海賊行為に立ち向かおうとしていたカニエ自身が海賊船に飛び乗り、自身も海賊行為をはたらいていたことが世間に知れ渡ってしまいました。

最初にこの写真に気づいたのは、カニエと同じ TIDAL の共同オーナー deadmau5 ことジョエル・トーマス・ジマーマン。deadmau5 は、カニエに対し、「何だカニエ、Serum も買えないのか」とツイート。続けて、「カニエに Serum 購入資金を調達するため Kickstarter プロジェクトを立ち上げよう」「カニエには200ドルの少額ローンが必要なんだ」などとツイートを連投してイジり倒していました。たしかに、カニエは「The Life of Pablo」のリリース時、多額の借金を抱えていることを明かしていました。もしかすると本当に2万2000円ほどのソフトシンセすら買えないのかもしれません。またせっかくの新作がすぐに違法コピーに流れてしまっては投じた資金の回収にも影響を及ぼしていそうです。それでも、音楽を作るために違法ダウンロードしたソフトウェアを使っていたのでは同情の余地はほとんどありません。

なお、カニエ・ウェストは deadmau5 にツッコミを入れられたことに対してとくに返答していません。ここはひとつ音楽だけでなくツイッター芸人として、さらに面白い投稿で応えてほしいところです。

ちなみに、TIDAL 限定でストリーミング配信中の「The Life of Pablo」は現在、めぐり巡ってジャンル違いのストリーミングサイト「PornHub」にまでアップロードされてしまっています。