移籍が決まったのはマーケットの最終日だったが、土壇場での関心ではない。エルナネスの名前は、以前からユヴェントス幹部の手帳に記されていた。マッシミリアーノ・アッレグリ監督が求めていた選手像にも合う。真のトップ下ということだ。アンドレア・ピルロが去った中盤のクオリティーを高めるための、攻撃面でのレジスタ(司令塔)だ。

マリオ・ゲッツェのような魅力や、ユリアン・ドラクスラーのようなフレッシュさはないかもしれない。だが、「預言者」の愛称を持つエルナネスは、明確な考えでトリノにやってきた。

「この新しい経験で最善を得られるように、モチベーションは最大だ。素晴らしい人たち、素晴らしいプロたちと会うことができてうれしい。イタリアと世界で最も重要なクラブの一つを代表できる」

エルナネスはインテル加入時、「インテルを選んだのは、スキャンダルに無縁でセリエBに降格したことがない唯一のクラブだからだ」と語ったが、もはや過去のことだ。

「歓迎してくれたサポーターには感謝している。すごく期待しているし、このユニフォームで大きなことをやれるように願っているよ。ユーヴェの偉大さや、毎年勝ち続ける力は常に魅力だった。これからの成功の支柱になりたい」

「ネト、アレックス・サンドロ、ルビーニョのことはよく知っている。彼らがいることで、僕はより簡単に適応できるだろう。僕には多くの経験がある。少し前から僕は自分がトップ下だと思っていて、そこでプレーしたい。自分の特長に最も適しているし、ゴールの近くでプレーできるからね」

エルナネスは1100万ユーロ(約14億9000万円)で完全移籍した。契約は2018年までで、年俸は270万ユーロ(約3億7000万円)。2日入団会見に臨む。