昨年、1985年以来、38年ぶりの日本一に輝いた阪神タイガース。熱烈なファンが有名だが、彼らにひときわ愛されているのがミスター・タイガースこと掛布雅之だ。そんな掛布氏が田淵幸一とのエピソードや怒りに震えたある投手の言葉などについて語った。本稿は、掛布雅之『虎と巨人』(中央公論新社)の一部を抜粋・編集したものです。田淵さんからもらったバットで引退するまで素振りを続けた私が入団した1974年のタイガースは、投