今春卒業予定の大学生の就職内定率がリーマン・ショック前の水準までほぼ回復したことが分かった。厚生労働省と文部科学省が就職内定状況等を共同で調査し、2014年12月1日現在の状況を取りまとめた。

 両省の発表によると、大学の就職内定率は80.3%で、前年同期を3.7ポイント上回った。12月1日現在の内定率としては4年連続の改善となった。

 12月1日現在の内定率が80%を上回ったのは2009年3月卒(80.5%)以来。リーマン・ショック後の雇用環境の悪化で内定率が最も落ち込んだ2011年3月卒の68.8%から年々上昇し、リーマン・ショック前の水準までほぼ回復した。

 一方で、推計によると、43万8000人の就職希望者のうち、まだ8万6000人が内定を得られていない。

 男女別に内定率を見ると、男子は78.9%で前年同期比2.7ポイント増、女子は81.9%で同4.7ポイント増。女子の内定率は過去最高となった。文理別では、文系は79.4%で同4.6ポイント増、理系は84.2%で同0.8ポイント減となっている。

 大学の地域別では、北海道・東北78.4%(前年同期比3.6ポイント増)、関東85.6%(同2.9ポイント増)、中部76.1%(同3.7ポイント増)、近畿82.3%(同4.3ポイント増)、中国・四国が70.5%(同3.8ポイント増)、九州71.6%(4.5ポイント増)だった。

大卒の3割以上が3年以内に退職 宿泊・飲食業は5割超
インターンシップで早期に学生囲い込み-新卒採用最新事情
人事専門誌が評価する「人材コンサルティング会社」

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の人事専門誌です。