『たかじん胸いっぱい』番組HPより

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 食道がんのため、2014年1月に死去した歌手・やしきたかじんさん(享年64)の冠番組は現在3本放送されているが、うち1番組は終了、さらにもう1番組は「たかじん」の冠を外すことが検討され始めたという。各テレビ局のこの動きには、たかじんの闘病生活を支えた32歳年下の妻・さくらさん、百田尚樹氏(58)の著書『殉愛』(幻冬舎)を巡る騒動も関係しているという。

 たかじんの名前が付いたまま、現在も放送されている番組は『たかじん胸いっぱい』(関西テレビ)、『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)、『たかじんNOマネーBLACK』(テレビ大阪))の3番組。しかし『東スポWeb』(12月24日配信)の記事によると、『胸いっぱい』は2015年3月で終了し、『そこまで言って委員会』はたかじんさんの名をタイトルから外すことが本格的に検討されているとのこと。

 さらにテレビ局側が、名前を外す方向に進めたい理由は、番組名に“たかじんの〜”と入れるだけで、その使用量は放送1回につき、約100万円かかるということから。これを計算すると、たかじんさんは死後も年間で1億円以上稼ぐこととなる。

さくらさん代表の会社の定款には……

「さくらさんが代表取締役を務める『株式会社Office TAKAJIN』は、たかじんが死去した2カ月後の3月3日に設立されていますが、その営業目的には『“やしきたかじん”の名がつくテレビ、ラジオ番組の企画、宣伝、制作協力及びマネジメント並びにコンサルティング』と書かれている。つまり各局が支払う使用料に関しては、そのままさくらさんの会社に流れているということです」(週刊誌記者)

 これに対してtwitterでは、

「たかじん死後の利権に群がる寄生虫がウジャウジャいるんかな」
「普通に、今年中or来春で冠名を外します!で良かったんじゃないの?。冠におんぶに抱っこしてたくせに…故人に鞭打つようなやり方じゃないと外せないって…どうなの?!」
「外さにゃいかんよ。 故人の名を騙ってやりたい放題&滅茶苦茶になってるじゃないか」
「死去と共に「冠」がさっさと無くならず今に至っても死者が金儲け利用されている事の方が、色々な意味でよっぽど危機」

 など、冠を外すことに賛成の意見が多く上がってい。また中には、

「そこまで言って委員会で殉愛について取り扱って四散したらどうか」

 など、歯に衣着せぬ物言いで世の中を斬っていた番組で、『殉愛』にまつわる騒動が取り上げられていないことへの、皮肉なコメントも。

 さくらさんからすれば、“たかじん”の冠番組がなくなってしまうと、当初の目論みが崩れてしまうという事態といったところだろうか。権利争いはまだまだ続きそうだが、故人の遺志が尊重された結末を迎えることを願うばかりだ。

(取材・文/一樹守)