従業員の「心の病」 減少傾向の企業は1割以下
日本生産性本部のメンタルヘルスに関する企業アンケート調査によると、「心の病」が減少傾向にある企業は1割以下であることが分かった。
最近3年間の「心の病」の増減傾向を見ると、「増加傾向」の企業は29.2%で前回調査から8.4ポイント減となったものの、「横ばい」の企業が58.0%を占め、「減少傾向」の企業は9.2%と1割以下だった。
「心の病」を持つ従業員が最も多い年齢層を見ると、「30代」と回答した企業が前回調査(2012年)から3.9ポイント増加の38.8%で最も多かった。「40代」(32.4%)も3割を超えている。「10-20代」は18.8%、「50代」は4.4%。
組織風土について、「個人で仕事をする機会が増えた」「職場の助け合いが少なくなった」「職場でのコミュニケーションの機会が減った」のそれぞれの質問に対して「そう思う」「ややそう思う」と回答した企業の割合は、「心の病」が増加傾向の企業が「横ばい」「減少傾向」の企業をいずれも上回っている。
一方、「従業員の声が事業開発や業務運営に反映されている」「異なる雇用形態の人とのコミュニケーションはスムーズである」のそれぞれの質問に対して「そう思う」「ややそう思う」と回答した企業の割合は、「心の病」が増加傾向の企業が「横ばい」「減少傾向」の企業をいずれも下回っている。
■「そう思う」「ややそう思う」と回答した企業の割合
「個人で仕事をする機会が増えた」
「心の病」が増加傾向の企業:52.1%、横ばいの企業:42.8%、減少傾向の企業:34.8%
「職場の助け合いが少なくなった」
「心の病」が増加傾向の企業:49.3%、横ばいの企業:37.2%、減少傾向の企業:30.4%
「職場でのコミュニケーションの機会が減った」
「心の病」が増加傾向の企業:58.9%、横ばいの企業:43.4%、減少傾向の企業:39.1%
「従業員の声が事業開発や業務運営に反映されている」
「心の病」が増加傾向の企業:48.0%、横ばいの企業:51.7%、減少傾向の企業:60.9%
「異なる雇用形態の人とのコミュニケーションはスムーズである」
「心の病」が増加傾向の企業:69.8%、横ばいの企業:73.8%、減少傾向の企業:78.3%
労働安全衛生法の改正で義務化されるストレスチェック、事後措置としての医師による面接指導の両方をすでに実施している企業は30.4%となっている。
調査は、上場企業を対象に6〜8月に実施し、250社から回答を得た。
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最近3年間の「心の病」の増減傾向を見ると、「増加傾向」の企業は29.2%で前回調査から8.4ポイント減となったものの、「横ばい」の企業が58.0%を占め、「減少傾向」の企業は9.2%と1割以下だった。
「心の病」を持つ従業員が最も多い年齢層を見ると、「30代」と回答した企業が前回調査(2012年)から3.9ポイント増加の38.8%で最も多かった。「40代」(32.4%)も3割を超えている。「10-20代」は18.8%、「50代」は4.4%。
一方、「従業員の声が事業開発や業務運営に反映されている」「異なる雇用形態の人とのコミュニケーションはスムーズである」のそれぞれの質問に対して「そう思う」「ややそう思う」と回答した企業の割合は、「心の病」が増加傾向の企業が「横ばい」「減少傾向」の企業をいずれも下回っている。
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調査は、上場企業を対象に6〜8月に実施し、250社から回答を得た。
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