トクシィと一緒に子どもたちも楽しそうにダンシング。阿波おどり×フラッシュモブの今後に期待! ちなみに本場の徳島市では8月12日〜15日の4日間、阿波おどりを開催。盛り上がること必至です。

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「阿波おどり」に関するユニークな新プロジェクトの記者発表があるとのことで、取材するため、高円寺へ。高円寺で阿波おどりといえば、毎年8月の終わりに開催される「東京高円寺阿波おどり」が有名。東京を代表するお祭りのひとつとして、多くの人に親しまれている。

今回向かったのは、高円寺駅南口からすぐの東京高円寺パル商店街。中程まで進んでいくと、既にかなりの人だかりが! 

すると、その人だかりの中心で、突如、通行人のひとりが鉦を取り出し、鳴らしはじめた。1人、2人、3人……やがて10人の通行人が、その場に立ち止まる。さらに、そこへ徳島県のゆるキャラ“トクシィ”が現れ、音楽が流れはじめると同時に、立ち止まっていた10人がトクシィとともに、一斉に阿波おどり! 

そのうち、周りで見ていた子どもたちや大人たちも一緒に踊りはじめて……。最後は「阿波おどり大好きー!」といって、みんなでハイタッチして終了。その場が一瞬で、なんともいえない一体感に包まれた。実はこの不思議な光景こそが、新プロジェクトの正体。

その名も「阿波おどりフラッシュモブ」。フラッシュモブとは、場所や時を選ばず、突然踊り出すパフォーマンスのことで、今やYouTubeなどを通じて、世界中に広まっている。

つまり今回お披露目となったのは、日本の伝統文化である阿波おどりと、フラッシュモブを組み合わせたプロジェクトなのだ。

この日は阿波おどりの本場、徳島市の原秀樹市長も出席し、記者会見が行なわれた。市長によると、徳島市は「NPO法人東京高円寺阿波おどり振興協会」と連携。2020年の東京五輪開催に向け、約400年の歴史を誇る「阿波おどり」の魅力を、世界に通じる「フラッシュモブ」の形式でみせる「阿波おどりフラッシュモブ」により、世界へ発信していきたいとのことだった。

ちなみに今回、突然通行人が踊り出し、トクシィや周りにいた子どもたちも一斉に踊り始めるとう流れは、この企画を発表するための、特別な演出によるもの。その演出を手がけたのは「早稲田大学フラッシュモ部」の制作部長、床櫻健志郎さん。彼が徳島県出身ということもあり、コラボが実現したそう。

またトクシィは今後、「阿波おどり」の先生として、英語を交えたかけ声なども取り入れ、世界に通じる「阿波おどり」をアピールしていくとのことで、お楽しみ。

さて、記者会見の後は、再び「阿波おどりフラッシュモブ」タイムへ突入。
「Hello Everybody! Let’s dance 阿波おどり! 踊るハッピー、見るハッピー、同じハッピーなら踊らにゃそんそん!」というトクシィのかけ声とともに、市長や「早稲田大学フラッシュモ部」のメンバーが踊り始める。と、周りからもどんどん人が出てきて阿波おどりを。ちびっこたちもみんなノリノリだ。

誰でも参加可能ということで、周りにいたギャラリーに向かって「踊ろう!」と誘うトクシィ。見ているだけでも楽しいけれど、これはたしかに踊りたくなる。

またもや、なんともいえない不思議な一体感に包まれ、「阿波おどりフラッシュモブ」は大成功に終了。踊っていた人たちはすごく楽しそうで、本当に熱かった!

今後、徳島市は公式サイト内に「阿波おどりフラッシュモブ」専用サイトをオープンし、阿波おどりを踊りたい地域や団体、企業や教育機関などを募集。応募した地域を対象にトクシィが出向き、「阿波おどり教室」を開催するそう。
さらに、今年の秋以降には、プロジェクト参加者による「阿波おどりフラッシュモブ」の動画投稿サイトを開設する予定とのこと。日本を代表する「阿波おどり」は、新たなかたちで、ますます盛り上がっていくだろう。
(田辺 香)