女性がパリのカフェに1人でいると、知らない男性に声をかけられ口説かれるのはよくある話。

写真拡大

イタリアやフランスという国から「恋愛に積極的」と連想する人は多いはずだ。海外報道を見ていても、イタリアのベルルスコーニ元首相が妻ベロニカさんと離婚し、49歳年下のフランチェスカ・パスカレさんと交際したり、隣国フランスではオランド大統領が、ジャーナリストのパレリー・トリルベレールさんと事実婚関係にあるにもかかわらず、女優ジュリー・ガイエさんとの不倫が明らかになって世間をにぎわせた。一方でその隣のドイツは、恋愛に限らず総じてお堅いイメージだ。

本当に彼らはチャラくてお堅いのか? 欧州の恋愛観について、仏調査機関Ifopが興味深い結果を発表している。

カトリックの国の男性は遊び人が多い
同機関の調べによれば、欧州6カ国(イタリア、フランス、ベルギー、スペイン、英国、ドイツ)の中で、もっとも浮気する男性はイタリア人とフランス人だそうだ。「人生の中でパートナー以外の人と性的関係になったこと事はあるか」という問いに対し、イタリアとフランス男性の55%が「ある」と答えた。ベルギーは51%、スペインも50%と5割を超え、カトリックの国は総じて浮気率が高い。一方でプロテスタントの国の男性は、彼らと比べればパートナーに一筋の人が多いようで、ドイツ人男性の浮気率は46%、英国人男性は42%だった。

ただしドイツ人と英国人がまったく浮気をしないわけではない。彼らは肉体関係に進む確率こそ比較的低いが、「パートナー以外の人と唇を交わすキスをしたことがある」という率は、ドイツ人男性が59%、英国人男性も54%と高い。イタリア54%、フランス50%、ベルギー58%も、それなりに浮気相手とキスはしているが、肉体関係も高いのでそこは仕方ないのかもしれない。

彼らは浮気に対してどう思っているのか。
「浮気を後悔しているか」という問いに対し、「はい」と答えた割合が高かったのが英国人男性で、49%だった。そしてスペイン41%、ベルギー34%、フランス32%、ドイツ28%と続き、あまり後ろめたさを感じていないのがイタリア人男性26%だ。さすがイタリア人男性はブレていない! 

女性はプロテスタントの国が浮気しがち
女性の場合、浮気率の国別順位は少し変わってくる。もっとも割合が高かったのがドイツ人女性で43%、次いでイタリア34%、フランス32%、ベルギーと英国が29%、スペイン28%だった。ドイツは男女の割合が近く(46%:43%)、浮気に男女差はないようだ。イタリアは1位をドイツに譲ったものの、2位をしっかりキープ。スペインは男性が浮気をしがちだが、女性は一筋の人が多いようだ。またどの国も、女性の浮気率は男性と比べ低い。

パートナー以外の人とキスまで進む関係も、ドイツが48%と高い。そして英国43%、フランス42%、イタリア38%、スペイン37%、ベルギー35%と続く。英国女性は体の関係はちゅうちょするものの、キスまでだったら許せる人が多いようだ。イタリアは順位を落として4位。キスだけの関係には興味がないのかもしれない。

彼女たちの浮気への意識はどうだろうか。後ろめたさをもっとも感じているのは英国人女性で、51%と圧倒的に高い。そしてスペイン29%、ドイツ28%、イタリア27%、ベルギー24%という具合になる。英国は半数以上の女性が罪悪感を持っているが、他の国の女性は3割未満だ。

真の遊び人はどこの国か?
これら統計を比べると、イタリア人男性がパートナー以外との肉体関係も多く、後ろめたさも感じない真のチャラ男で、ドイツ人女性が同時進行の恋にもっとも積極的といえる。英国人は男女とも、体の関係まで進まず後ろめたさも感じるため、煮え切らない中途半端な関係で終わりがち。フランス人男性は火遊びするものの、その行動に後悔も多い。いちずなスペイン人女性は、浮気なスペイン人男性に手を焼いているといったところだろうか。
(加藤亨延)