ソチ五輪でメダルラッシュも期待できそうな日本フィギュアスケート界。その舞台に立つまでにはいったいどれだけの金額が……?そこで、ちょっと気になる選手たちの財政事情を聞いてみた。

オリンピック選手を育てるのにいくらかかるのか?趣味やお稽古事としてならいざ知らず、五輪を目指すならその費用は天井知らず。スポーツライタ―の野口美恵さんは言う。

「一流選手が使うスケート靴はブレードと合わせて20万円ほど。半年くらいで履き替えていきます。衣装はオーダーメードで20〜30万円、最低2着必要です。レッスン代は習い事レベルで1時間5000〜8000円で週に3〜4回。トップ選手になると専属コーチ代が1000万円以上という話も。振付師への謝礼は2曲で200万円ほどです」

それ以外に、リンクの滑走料が年間20〜30万円。スケートリンクの貸し切りをすれば1時間2〜4万円。1週間の合宿代が10万円。国内外の遠征費、楽曲代、マッサージ・トレーナーなどの費用も含めたら、オリンピックに出るまでの10〜20年で4000〜5000万円かかるという。

そして、競技引退後の収入は?元フィギュア選手の渡部絵美さんに聞いてみた。

「海外のショーに呼ばれ1回滑ると500万円くらいでした。金メダリストはもっともらえますから億万長者になれます。コメンテーターは当時、世界選手権に1回行って300万円くらい。でも1年に1回しかありません。コーチ料はだいたい30分3000〜4000円くらい。そこからリンクの使用料10〜20%を支払います。1時間8000円として1日10人教えて、8万円ほど。肉体も使いますし、大変ですよ」