中国の主要機関紙は10月28日にそろって中国海軍の「原子力潜水艦部隊」を紹介する記事を掲載した。これまで「原子力潜水艦部隊」が公開されたことはなかったが、原潜を積極的に活用して海洋進出を強める方針をアピールする狙いがあるとみられる。

 中国政府の「原子力潜水艦部隊」をアピールする方針と裏腹に、中国大手検索サイト百度の掲示板に「わが国の原子力潜水艦は200メートル(m)潜ると変形する」というスレッドが立てられた。

 スレ主は「091型原子力潜水艦の潜水試験中、230mに達した時に船内から音や水漏れ、変形が発生した」と主張。しかし艦長は落ち着いて潜水を継続し、302mの潜水記録に成功したのだという。スレ主の主張の真偽は不明だが、にわかに信じがたい主張とも言える。

 中国では粗悪な材料を使う手抜きの“おから工事”がしばしば問題になるため、「原子力潜水艦までおから工事とは恐れ入った。これじゃ日清戦争前に軍事費をくすねた西太后と同じじゃないか」など、皮肉を込めたコメントも多かったが、半ばあきらめも感じられる意見が多く寄せられた。

 変形の原因については「これは技術的問題なのだろうか? それとも品質の問題?」と疑問を投げかけるユーザーがいたが、「両方とも問題」というのが正しいかもしれない。

 「変形はまずいだろ。小日本の潜水艦はそんなことないのに」と、日本を比較して嘆くユーザーも多かったが、「これはわが国最新のトランスフォーマーだ」と自虐的な冗談もあった。(編集担当:畠山栄)