賛否両論「劇場版 中二病でも恋がしたい!」がめちゃくちゃ恥ずかしい
こんにちは、『中二病でも恋がしたい!』の凸守早苗という女の子が大好きなぼくです。
そんなわけで『小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜』をそれはもうニコニコしながら見に行ったのですが、驚いた。
この映画、ストーリーがない。
最初と最後にかなり長めの、映画的だなーという映像が入りますが、それもストーリーってほどではない。
ギャグ映画だからとかそういうのじゃなく、ほんとにストーリーがない。
「じゃあお前見てどうだったのよ」と言わるならば、ぼくは大変楽しみました。
凸守(かわいい)が大画面に登場して舞い踊るだけで嬉しいですもん。タイトルの通り今回は主人公がヒロインの六花に移っており、六花の挙動の美味しいところ滅茶苦茶詰め込んでいますから、まーニヤニヤ出来ます。だから、とっても楽しかったですよ。
楽しかったけども。まさかストーリーぶん投げるとは思わなかった。
これは映画なのか……?
案の定、ネットの感想を探していると「なんだこれ……」という声と「よかった!かわいかった!」という声の真っ二つにわかれていました。
元々情報として「六花視点で追う総集編的な作品」というふれこみが流れていました。
六花は中二病全開の少女。彼女が元中二病の勇太と淡い恋をする直球ラブストーリーです。
テレビでは勇太のモノローグが多く、基本勇太視点なんですが、それらは全カット。
六花が見てきたものを、後輩である凸守と先輩くみんに語るという構成です。
ぶっちゃけ、のろけ話です。
いや、のろけ話はいいんだ。ニヤニヤできるし。大好きですよ。
ただその編集の仕方が珍妙なのです。
アニメ総集編映画は、大体はストーリーをかいつまんで追っていくものが多いでしょう。
シーンの新規描き直し、プラス、新作映像。昔からアニメ総集編映画はそうやって作っていました。
有名ドコロだと『魔法少女まどか☆マギカ』がありますが、あれはほぼ全編描き直すというえらい労力をかけて作っていました。
最近だと『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』がありますが、これは一年後に回想するというかなり変化球な編集で前後入れ替えも多く施されていて、一本の映画としてうまく仕上がっています。
さて『劇場版 中二病でも恋がしたい!』はというと、ストーリーを追うことをまずやめちゃったのです。
それよりも六花の恋愛と、ヒロイン達の挙動を見せよう、という一点に絞りました。
なので、カットはかなり強引なところで切ってつないでおり、突然シーンが変わることが多々あります。にしては雑な編集というわけじゃなくてテンポはいい。六花が大部分にいるので確かに視点は定まっている。
にしても物語がない。名場面集というか、まるでグラビア写真集を見ているよう。
「総集編部分についてはもっとストーリーを追うというやり方もあるのでしょうけど、1時間に全てが入るわけではないので、むしろ劇場の大画面で映えそうな部分をピックアップする形でファンムービー的に編集を行いました」
(パンフレットより 監督・石原立也インタビュー)
なるほど、「ファンムービー」という言葉が一番ふさわしい作品。
映像を見ても、重要シーンも大幅カットされているのでストーリーはわかりません。ファンが見に行くタイプの映画なので大丈夫だとは思いますが、何も知らない状態でこの映画を見ても、さっぱり意味がわからないと思います。
「総集編」という単語は、ある程度物語を追っていくものだと思い込んでいたので、それがないことには衝撃でした。
では、自分はなぜ楽しんでいたのか。それは「麻薬」だからです。
『中二病でも恋がしたい!』というアニメが好きで、キャラが好きで、動いているのを見たい、新しい映像をでかい画面で見たい。そういう人には「見たいところ」だけを、マグロ刺し身で脂の乗ってる大トロだけ切り取って連続で出すみたいなわけですから、そりゃ美味しいですよ、楽しいですよ。モリサマーの恋愛相談シーン最高だよねとか、告白シーンいいよねーとか、凸守かわいいよねとか。
明るく、見栄えのいいシーンだけを切り出しているので、何も考えないでぼーっとあの映像を見ていられたらどんなに楽しいだろう帰りたくないなあ、と。でもそれは、ドラッグの類です。
「映画」というよりも「ファン向け二期決定お披露目会」だと思うと、かなり楽しめます。
映画に物語性を求めて見に行くと、空振り感強いです。
もう一つ、この映画めちゃくちゃ恥ずかしいです。
純愛高校生いちゃいちゃが多いからに加えて、オープニングの前にある短い映像が入るのですが、そのエンディングアニメが、もう見ていて恥ずかしい。
具体的に言うと、顔を真っ赤にして変な笑いが出るんだけどニヤけている自分がいて恥ずかしい。
あれをスクリーンに流したってすごい事件だわ……。
まあこの作品自体、恥ずかしくていいじゃないか、というコンセプトがあるので、それはそれでありです。照れたけど。
もうちょっと六花のモノローグが全編に入って、ノロケてくれるとさらに恥ずかしくてよかったんじゃないでしょうか。
TV版見ているの前提、ファンムービーであることを理解した上で見ること推奨という、手放しにオススメしづらい作品なので、事前知識をおさえた上で心構えして見にいくのがいいと思います。なかなか不思議な作りの作品。
まあ、大画面で六花の柔らかそうな描写を見るのはこう、なんつーか、気恥ずかしい。
むずむずムービーです。
総集編劇場作品はかなり昔からありましたが、今後もたくさん劇場に出てくるでしょう。
もちろん多くのファンは完全新作のほうが嬉しいのは事実ですが、ビジネスモデルとしては手を変え品を変え出てくることでしょう。
その一つの極北の作り方が、このファンムービーとして思い切った編集方法だと思います。
まずは、二期への期待を高まらせつつ、凸守が活躍する2014年新春放送の二期を待ちたいと思います。
……活躍するよね? 大丈夫?
(たまごまご)
そんなわけで『小鳥遊六花・改 〜劇場版 中二病でも恋がしたい!〜』をそれはもうニコニコしながら見に行ったのですが、驚いた。
この映画、ストーリーがない。
最初と最後にかなり長めの、映画的だなーという映像が入りますが、それもストーリーってほどではない。
ギャグ映画だからとかそういうのじゃなく、ほんとにストーリーがない。
凸守(かわいい)が大画面に登場して舞い踊るだけで嬉しいですもん。タイトルの通り今回は主人公がヒロインの六花に移っており、六花の挙動の美味しいところ滅茶苦茶詰め込んでいますから、まーニヤニヤ出来ます。だから、とっても楽しかったですよ。
楽しかったけども。まさかストーリーぶん投げるとは思わなかった。
これは映画なのか……?
案の定、ネットの感想を探していると「なんだこれ……」という声と「よかった!かわいかった!」という声の真っ二つにわかれていました。
元々情報として「六花視点で追う総集編的な作品」というふれこみが流れていました。
六花は中二病全開の少女。彼女が元中二病の勇太と淡い恋をする直球ラブストーリーです。
テレビでは勇太のモノローグが多く、基本勇太視点なんですが、それらは全カット。
六花が見てきたものを、後輩である凸守と先輩くみんに語るという構成です。
ぶっちゃけ、のろけ話です。
いや、のろけ話はいいんだ。ニヤニヤできるし。大好きですよ。
ただその編集の仕方が珍妙なのです。
アニメ総集編映画は、大体はストーリーをかいつまんで追っていくものが多いでしょう。
シーンの新規描き直し、プラス、新作映像。昔からアニメ総集編映画はそうやって作っていました。
有名ドコロだと『魔法少女まどか☆マギカ』がありますが、あれはほぼ全編描き直すというえらい労力をかけて作っていました。
最近だと『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』がありますが、これは一年後に回想するというかなり変化球な編集で前後入れ替えも多く施されていて、一本の映画としてうまく仕上がっています。
さて『劇場版 中二病でも恋がしたい!』はというと、ストーリーを追うことをまずやめちゃったのです。
それよりも六花の恋愛と、ヒロイン達の挙動を見せよう、という一点に絞りました。
なので、カットはかなり強引なところで切ってつないでおり、突然シーンが変わることが多々あります。にしては雑な編集というわけじゃなくてテンポはいい。六花が大部分にいるので確かに視点は定まっている。
にしても物語がない。名場面集というか、まるでグラビア写真集を見ているよう。
「総集編部分についてはもっとストーリーを追うというやり方もあるのでしょうけど、1時間に全てが入るわけではないので、むしろ劇場の大画面で映えそうな部分をピックアップする形でファンムービー的に編集を行いました」
(パンフレットより 監督・石原立也インタビュー)
なるほど、「ファンムービー」という言葉が一番ふさわしい作品。
映像を見ても、重要シーンも大幅カットされているのでストーリーはわかりません。ファンが見に行くタイプの映画なので大丈夫だとは思いますが、何も知らない状態でこの映画を見ても、さっぱり意味がわからないと思います。
「総集編」という単語は、ある程度物語を追っていくものだと思い込んでいたので、それがないことには衝撃でした。
では、自分はなぜ楽しんでいたのか。それは「麻薬」だからです。
『中二病でも恋がしたい!』というアニメが好きで、キャラが好きで、動いているのを見たい、新しい映像をでかい画面で見たい。そういう人には「見たいところ」だけを、マグロ刺し身で脂の乗ってる大トロだけ切り取って連続で出すみたいなわけですから、そりゃ美味しいですよ、楽しいですよ。モリサマーの恋愛相談シーン最高だよねとか、告白シーンいいよねーとか、凸守かわいいよねとか。
明るく、見栄えのいいシーンだけを切り出しているので、何も考えないでぼーっとあの映像を見ていられたらどんなに楽しいだろう帰りたくないなあ、と。でもそれは、ドラッグの類です。
「映画」というよりも「ファン向け二期決定お披露目会」だと思うと、かなり楽しめます。
映画に物語性を求めて見に行くと、空振り感強いです。
もう一つ、この映画めちゃくちゃ恥ずかしいです。
純愛高校生いちゃいちゃが多いからに加えて、オープニングの前にある短い映像が入るのですが、そのエンディングアニメが、もう見ていて恥ずかしい。
具体的に言うと、顔を真っ赤にして変な笑いが出るんだけどニヤけている自分がいて恥ずかしい。
あれをスクリーンに流したってすごい事件だわ……。
まあこの作品自体、恥ずかしくていいじゃないか、というコンセプトがあるので、それはそれでありです。照れたけど。
もうちょっと六花のモノローグが全編に入って、ノロケてくれるとさらに恥ずかしくてよかったんじゃないでしょうか。
TV版見ているの前提、ファンムービーであることを理解した上で見ること推奨という、手放しにオススメしづらい作品なので、事前知識をおさえた上で心構えして見にいくのがいいと思います。なかなか不思議な作りの作品。
まあ、大画面で六花の柔らかそうな描写を見るのはこう、なんつーか、気恥ずかしい。
むずむずムービーです。
総集編劇場作品はかなり昔からありましたが、今後もたくさん劇場に出てくるでしょう。
もちろん多くのファンは完全新作のほうが嬉しいのは事実ですが、ビジネスモデルとしては手を変え品を変え出てくることでしょう。
その一つの極北の作り方が、このファンムービーとして思い切った編集方法だと思います。
まずは、二期への期待を高まらせつつ、凸守が活躍する2014年新春放送の二期を待ちたいと思います。
……活躍するよね? 大丈夫?
(たまごまご)