旧聞になるが、英ガーディアン紙がコンフェデレーションズカップの出場チームについて評価しているので、日本はどんなことを言われているチェックしよう。

「日本のサッカーはマンネリ化しているようだ。この15年ほど、アジアでは一番の好チームであるし、来年のワールドカップの出場権も難なく獲得したが、他の大陸の優れたチームを相手にした場合はまだまだ足りないところが多い。彼らはこの大会でも技術の素晴らしさと切れのあるプレーを賞賛されながら、その結果はほとんど——今回の例で言えば何も——得ることなく帰っていった」

「ブラジル戦は、開始3分にネイマールが見事なゴールを決めた時点で終わっていたに等しい。イタリア戦ではリードしたのにパニックに陥り、メキシコには出し抜かれた。トップクラスのセンターフォワードがいないことが相変わらず一番の問題で、さらに、これは罰当たりな言い方になるかもしれないが、遠藤保仁はグループステージで敗退した選手のなかで最も多い、3試合で151本のパスを成功させながら、ボールの使い方が慎重過ぎたのかもしれない」

一方、優勝したブラジルについても、手厳しい。

「スペインに3−0で勝ち、大会が進むにつれ進歩したが、ブラジルにはまだ大きな欠点がある。マルセロとダニ・アウヴェスの両サイドの上がり、特に両者同時の場合裏ががら空きになってしまう。大会が進むにつれ、ルイス・グスタヴォとパウリーニョがよくカバーするようになったし、これから1年でさらにこのあたりは改善されると思うが、それでもブラジルは、ダヴィド・ルイスがアガサ・クリスティの探偵のように、ことあるごとに現れて危機を回避したことで救われた」

また、無敗記録が29試合でストップしたスペインについては、

「スペインのオーラは消えたし、彼らは守り方を忘れてしまったようだ。シャビ・アロンソが戻ってくれば安定感を取り戻すかもしれないが、ブスケスはチャビとイニエスタとのプレーにまるで慣れていないかのようだった。ここれでもサイドバックが問題だ。ジョルディ・アルバはスピードとテクニックで攻撃に深みを与えるが、彼が上がったときのカバーが徹底されていない。そして、アルベロアは、たしかにアルバとは守備面でバランスが取れているが、ボールを持ったときのためらいがピンチを招いた」

と、さすがに容易く褒めないイングランドのメディアらしい評価。コンフェデ杯は、来年の本番までにいかにチームを仕上げていくかの方針を見極めるためにも有意義な大会といえるわけで、辛口の評は歓迎すべきものだが、果たして来年、日本代表はどんな姿を見せてくれるのだろうか。