「二酸化塩素分子に鳥インフルエンザ感染抑制の働き」と発表 -大幸薬品

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大幸薬品は5日、同社が開発した除菌・消臭製品「クレベリン」の成分「二酸化塩素分子」が、現在中国で死者を出している鳥インフルエンザ(H7N9)について感染抑制の働きがあると予測できることを発表した。

現在、流行が危惧されているA型インフルエンザウイルス(H7N9)に対する同化合物の働きは、実験的には確認されていないが、同社の検証よると、昨年発表したA型インフルエンザウイルス(H1N1)の機能抑制メカニズムと同様の働きが考えられるとしている。

同化合物は、H1N1の、感染時に必要な表面タンパク質「ヘマグルチニン」に作用し、そのアミノ酸配列の153番目の「トリプトファン」を別の物質(N-ホルミルキヌレニン)に変えて、「ヘマグルチニン」の立体構造を変化させることで感染を抑制する。

H7N9についても、「ヘマグルチニン」中にこれに相当すると思われる「トリプトファン」が存在することがアミノ酸配列のデータベース検索から見つかっており、これによりH1N1の機能抑制メカニズムと同様の働きがあるものと考えているとのこと。

同社はこれまでに、H1N1の2種、H3N2の1種、B型インフルエンザウイルス1種に対する同化合物の効果試験を実施した結果、全てのウイルスに作用したことを確認している。

この結果は同化合物がH1N1のみに作用するばかりではなく、汎用的に様々な種類のインフルエンザウイルスに作用することを示唆するとしている。