この頃、管理職の教育の仕事が増えている。
どちらの企業のことということでなしに、多くの企業の人事部の皆さんもご苦労されているなあと思うのは、3つの困ったタイプの管理職である。

【3つのタイプの困った管理職】

「我が道を行く」人

よく言えば、我が道を行く、であるが、ややもすると独善的で、会社の特に人事に批判的かつ非協力的で、現場のことしか頭にないタイプの方。

人事に対して「お前たちに現場の何が分っているんだ」という態度であり、研修現場でも僕のような外部の人間に対しても「よその人間に何が分る」と排他的な態度を取る。

時として、その場の空気を支配し他の参加者の障害になる場合もある。


「思考停止」の人

非常に素直で、従順で、「言われたことは何でもやります」という態度であり、研修現場でも一生懸命話を聞き、メモをびっしり取り、最も真面目な取り組み態度である。

しかし、ディスカッションとなると全くダメで、ほとんど自分の意見がない。

素直なだけで問題意識と目的意識を持って臨んでいないので、自分の頭で考えるモードがないのである。


そもそも「成長意欲を無くしている」人

話を聞いていると、管理職になったことで目的達成が完了し、目の前の仕事をこなす(本来の役割を果たしているかどうかは別)だけになっており、貪欲さがまったく感じられない。

研修プログラムを構築し、実施するにあたっては、この3つのタイプの方がいる前提で準備し心構えをしなければならない。

研修プログラムの内容と、当日のファシリテートの仕方のみならず、本来は研修の告知の仕方、上長からの意識づけ、人事からのリマインドの内容、必要によっては事前面談、あるいは事前課題の与え方、そして実施後のフォローに至るまで、計画的に行う配慮が必要だ。

何とも言えず、もったいないと思わずにはいられないのであるが、僕が最も困ると思うのは、三つ目の「成長意欲を無くしている」人である。

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