「成果主義」の時代を生きるために/村山 昇
ますます短期的な成果が求められるビジネス現場にあって、「結果を出すこと」と「プロセスをつくること」のどちらが大事か?───は、とても悩ましげな問題です。このテーマを深く考えることは、結局、「働くとは何か?」「仕事の幸福とは何か?」につながっていきます。
私が行っている企業内研修のサービスの中で、『キャリアMQ』という診断ツールがあります。これは個々の従業員の働くマインドや価値観がどんな傾向性を帯びているかを、65の設問に答える形で判定するものです。そこに次のような問いがあります。さて、AとBにつき、あなたはどちらの考え方に近いでしょうか───?
A;
「多少の無理や違和感があっても、
組織と合意して決めた業務目標をクリアするところに
働き手の成長がある」。
B;
「仕事はやりがいや納得感を最優先に設計されれば、
結果は後から付いてくるものだ。
無理な目標設定はかえって働き手のモチベーションを下げてしまう」。
……Aは「形ある成果を出すこと」を上位に考え(=結果重視)、Bは「きちんとプロセス(過程)を整えること」を上位に考えるもの(=プロセス重視)といえます。
例えば、あなたがいま、いつも厳しい数値目標達成に走らされる部下であれば、「私は断然、Bです」と答えるでしょう。しかし、もし自分が経営危機に陥っているベンチャー企業の社長だったらどうでしょう。そのとき「私はBです」だなんて悠長なことを言っていられるでしょうか。
で、実際のところ、このAとBの回答割合はどうなっているのか。私の顧客企業からデータを取って算出してみました(拙著『プロセスにこそ価値がある』メディアファクトリー新書より)。
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私が行っている企業内研修のサービスの中で、『キャリアMQ』という診断ツールがあります。これは個々の従業員の働くマインドや価値観がどんな傾向性を帯びているかを、65の設問に答える形で判定するものです。そこに次のような問いがあります。さて、AとBにつき、あなたはどちらの考え方に近いでしょうか───?
「多少の無理や違和感があっても、
組織と合意して決めた業務目標をクリアするところに
働き手の成長がある」。
B;
「仕事はやりがいや納得感を最優先に設計されれば、
結果は後から付いてくるものだ。
無理な目標設定はかえって働き手のモチベーションを下げてしまう」。
……Aは「形ある成果を出すこと」を上位に考え(=結果重視)、Bは「きちんとプロセス(過程)を整えること」を上位に考えるもの(=プロセス重視)といえます。
例えば、あなたがいま、いつも厳しい数値目標達成に走らされる部下であれば、「私は断然、Bです」と答えるでしょう。しかし、もし自分が経営危機に陥っているベンチャー企業の社長だったらどうでしょう。そのとき「私はBです」だなんて悠長なことを言っていられるでしょうか。
で、実際のところ、このAとBの回答割合はどうなっているのか。私の顧客企業からデータを取って算出してみました(拙著『プロセスにこそ価値がある』メディアファクトリー新書より)。
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