韓国軍が民間機を誤射…韓国ネット「徹底した警備に拍手を送る」

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韓国メディア「聯合ニュース」などは18日、仁川市江華郡喬桐島に駐屯する韓国軍海兵隊の警備兵が17日明け方、北朝鮮の空軍機と誤認して民間機を射撃する事件が発生したと伝えた。

報道によると、海兵隊の関係者は18日に、「昨日の午前4時ごろに喬桐島南方海岸で警戒していた海兵が、ライフル銃(K-2)をアシアナ航空の旅客機に向けて10分間に渡り警戒射撃を行った」と明らかにした。

民間機はライフルの射程距離(500〜600メートル)より上空を飛行していたため、被害はなかった。関係者は「見慣れない飛行機が近くに現れたので、北朝鮮の空軍機と誤認し射撃したようだ」と説明した。当時、旅客機は仁川空港に着陸するため高度を低くして飛行していたという。

幸い機体に被害はなかったが、アシアナ航空機には乗客119人が搭乗しており、一歩間違えれば大惨事につながるところだった。当然のことながら、韓国のインターネット上には、「撃墜していたらどうするつもりだ…北朝鮮の仕業にしたのか?」「看過できる問題じゃない」など誤射した韓国軍を、厳しく叱咤するコメントが集まった。

しかし、意外と多かったのは、射撃した警備兵を擁護するコメント。「航路を離脱した旅客機が悪い。射撃は正当であり、警備兵を悪くいうのは間違い」「夜間に民間機と敵航空機を見分けるのはとても難しい。軍隊に行った人間なら分かる。良く警備した」など、空路を離脱した旅客機側に問題があると指摘している。

また、警備兵の行動を高く称賛するコメントもあり、「警備兵たちの徹底した反共精神に拍手を送る」「任務に忠実な警備兵に勲章を与えるべきだ」といったコメントもネットに書き込まれていた。

一方、軍が主張する旅客機の航路離脱についてアシアナ航空側は否定しているため、韓国内で誤認射撃をめぐる攻防はしばらく続きそうな気配だ。

参照:海兵隊、北空軍機と誤認…旅客機射撃 - KBS NEWS
参照:海兵隊、民間機にK-2小銃、99発誤認射撃 - 聯合ニュース

(文:林由美)

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