3月30日付・日本経済新聞に「モスバーガー 新店全て禁煙に 既存店も10年内に転換」との記事が掲載された。高まる嫌煙傾向は、ハンバーガーチェーンからも愛煙家を締め出しに動き出した。しかし、モスバーガーの狙いはどこにあるのだろうか?



 記事では「4月以降に開店する新店を全て完全禁煙とし、既存の店舗も移転などの際に禁煙対応を進める」とあり、現状4割ある禁煙店を10年以内に100%禁煙にするという。

 完全禁煙といえば、スターバックスが1996年に銀座松屋デパートの裏に第1号店を開店した時から「コーヒーの香りを損なわないために」というコンセプトで徹底してきたのが思い出される。スターバックスもその後、店外のテラス席では喫煙を認める店舗が多くなったが、やはり外は冬寒く、夏暑い。話をするにも通りのクルマの音が騒がしい。店の中で吸いたくなる。その受け皿となったのが、ドトールコーヒーショップだろう。
 1980年開店のセルフ式コーヒーショップの草分けである同店は、当然、当初には「禁煙」などという考え方はなかった。「スタバブーム」においては、「喫煙難民」と化したスモーカーたちの避難場所となり、特にスタバの近隣店は、紫煙たなびき入り口から店の奥が見通せないような状況もあった。さすがに昨今ではしっかりと分煙化が進められてそんなことはなくなっているが。

 上記のように禁煙・喫煙可はターゲット顧客をどう設定するかというセグメンテーションとターゲティング、そして、どのような店のコンセプトにするのかという重要な要素となる。

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