「戦いを終えて……」 vol.50
担当M(以下M):日本代表は引き分けで大会を去ることになりました。
ラモス(以下R):悔しいね。本当に残念です。とてもよくやったと思います。僕がこの大会の日本代表で本当に素晴らしい活躍をしたと思うのは川島と闘莉王。川島の活躍がなければもっと失点していただろうし、闘莉王は中澤のよさを倍増させて守備を支えたと思いますね。それから阿部もものすごくよかった。地味でなかなかテレビの画面には出てこなかったかもしれないけど、みんなのために走り回っていました。もちろん、長友や長谷部や大久保、他の選手たちも一丸となってプレーしていましたけどね。
R:PK戦は時の運だから駒野は気にする必要がないと思いますよ。勝敗は駒野が決めたんじゃなくて、その前にゴールをとれなかったことで決まったんだから。
M:岡田監督はパラグアイ戦も闘莉王を上げたり、4-2-3-1にしたり、いろんな手を打ちましたが、残念ながらゴールはありませんでした。
R:僕は中村憲剛を出して攻撃的にシフトしたのがよかったと思いますね。あとは森本がせっかくいるのだから、彼を投入するという手をどうして打たなかったのかと思いました。ただ、岡田監督はいろんな戦略を持って、いろいろ試し続けたと思います。それでも点が取れなかった。どうすれば点が取れるようになるのか、これからまたみんなで考えていかなければなりませんね。
M:今大会をもとにさらに進歩しなければなりませんからね。
R:守備が機能するというのはわかったと思うんです。でも攻撃はどうするのか。一息ついたら、この代表をちゃんと振り返ってどうすればよかったのか、これからどうすべきなのか、そういう議論をすることで進歩していくと思いますよ。
M:本田選手が、批判されたことにも感謝しているとコメントしていました。
R:彼はそういう部分でもしっかりしていると思いますね。ただし、僕はパラグアイ戦の彼の出来には満足できなかったですよ。日本サッカーを引っ張る気持ちで、もっとこれから頑張ってほしいですね。
M:よくやった、というだけでは進歩できないということですね。
R:感動をありがとうって、ドーハの悲劇の後に言われましたよ。でも僕は感動させるためにやろうと思ってたんじゃなかった。ワールドカップにみんなを連れて行くためにやってたんで、感謝されてもちょっと違うかなって思ってました。ただ、選手たちは本当に頑張ったと思います。今はゆっくり休んで、もう一歩前に進む力を養ってほしいと思いますね。本当にお疲れさまでした。
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