倉木麻衣(撮影:野原誠治)
 1999年に発売したシングル「Love, Day After Tomorrow」での鮮烈なデビューから、今年12月で10周年を迎える倉木麻衣。9月9日に発売した10th Anniversary ベストアルバム「ALL MY BEST」は9月21日付のオリコン週間ランキングで初登場1位を記録。同作を引っさげて開催中の全国ツアーや、11月に控える自身初のアジアツアーについて話を聞いた。

――「ALL MY BEST」に収録された32曲は、どのようにして選曲して行ったのですか?

倉木:今まで一作一作、熱い想いで作ってきた作品ばかりなので、選ぶのにすごく悩んだんですよね。その中で自分のヒストリーじゃないですけど、シングルも含めて1枚目は今まで作ってきた順に1曲ずつ選んでいって、2枚目では現在の自分から過去に振り返る内容でお届けしていけたらなと思って作ったんです。あとは、みんなからの「聴いてみたい」「これはベストに是非入れて欲しい!」という曲も参考にしながら作っていきましたね。

――惜しくも漏れてしまった曲もあるわけですね。

倉木:たくさんあります。本当に決めきれなかったんです(笑)。「もう1曲ちょっとずらしてでも、この曲を!」というのもあったんですけど、そこは今後の参考にしながら、イベントやライブを通してなのか、また何かの機会でみんなに直接聴かせていけたらいいなと思いながら作りました。

――そこを敢えて1曲選ぶなら?

倉木:本当に難しいですよねー(笑)。今までのシングルのカップリング曲とか、アルバムに入っていた曲とか、シングルとはまた別の曲たちも何曲か入れているので、伝えきれないほど、挙げられないほどいっぱいあるんです。また更にクオリティを高めて皆さんに聴いてもらえたらなと思って、今回は音もマスタリングし直しました。

――今作では全世代対応ということで、CD以外にも様々なメディアで発売されていますが、普段はCDで聴く機会が1番多いですか?

倉木:そうですね、普段はCDで聴くことが多いですね。あとはパソコンだったり。デビューした頃は、デモデープを作るのにカセットで録音して聴いたりしてたのですごく思い入れもあるし。そこからMDが流行りだして、MDに全部落として曲順を決めたり、友達と「こういう曲、いいよ」って曲を交換する時にMDを使わせて頂いたりしてました。

――アナログ盤は持ってますか?

倉木:アナログって本当に音がすごく温かい感じがするんですよね。今までシングルで、クラブで流して頂けるようにアナログ盤もリリースしてきたんです。今回も幅広い音楽形態を使って、みんなにこのベストを聴いてもらいたいなと思って、リリースさせて頂いたんです。

――5周年ベスト「Wish You The Best」発売後のツアーからブログを始めて頂いてますが、個人的にはアルバム「DIAMOND WAVE」発売時にさいたまスーパーアリーナで聴いた「ホログラム」が印象的でした。

倉木:ありがとうございます!ベストは本当にもう4枚組にして全曲出したかったんですけど(笑)、その中でも絞って絞っての2枚という感じだったんです。「ホログラム」には私もすごく思い入れがあって、ちょうど色んな音へのこだわりがすごく出てきた時期で。ラジオボイスを取り入れてみたり、シンプルなサウンドの中で自分のコーラスを使いながら、それも一つの後ろのアレンジとして捉えてもらえたらいいなとかチャレンジし始めた時期の曲なので。そういう部分でも「ホログラム」と言って頂いて、すごく嬉しいです。徳永さんの曲で、私もすごく好きなんですよね。