「トップダウンは悪、ボトムアップが善」
「イエスマンはいらない」
などなど、世の中の「常識」は嘘が多いのである。
では何が真実なのか?
このうその裏側にある真実とは???
オグ流に解説します。

会議の終了間際、いつも柔和なA社長が社員へ向けつぶやきました。

「これまでトップダウンで現場の不満を無視してきました。これからは、ようやくそれを変えていく時です」

この言葉に私は深い感銘を受けました。それはボトムアップへ切り替えることに対してではなく、これまで確信犯的にトップダウンでやってきたことに対しての感銘です。
A社長は経営のウソをよくご存知だったのです。

世の中にはまことしやかなウソがたくさんはびこり、「トップダウンは悪、ボトムアップが善」などはその最たるもの。オグ流の正解はこうです。

「創業から成長期まではトップダウンでいくべし。成長期から成熟期はボトムアップを加えるべし。変革期にはトップダウンへ戻るべし」

そう、ボトムアップが善なのは成長カーブに乗り切った段階で、いよいよアクセ
ル全開のタイミングで初めて必要となるものなのです。
当然ながらこれには理由があります。

創業期の企業はあらゆる意味で脆弱で、普通のことをしていたのでは、大手に伍し勝っていくことは100%不可能。
では何が必要か?それは差別化された独自性と大手には無いスピード感です。
この2つを実現するのに最も必要なのが、トップダウン。

差別化とはある意味、非常識なアイディアです。
この非常識を信じ、惚れ込み、異端を貫くにはトップダウンしかありえない。
そしてこれをすばやいスピードで実現するのもトップダウンです。
合議制で決を採り、皆で都度悩みながら進めるのでは間に合わない。
え?それじゃあ組織はうまく行かないよ…ですって?

否、ここで言うトップダウンは軍隊式のスパルタではありません。

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