社内コーチングにおける「3つのハードル」/川口 雅裕
社内コーチの育成。これを機能させるポイントは何か。
社員の中からコーチを育成する、上司にコーチングを勉強させてコーチ役を任ずるといった形で、コーチングの技術を取り入れようとする会社が増えています。個別にコーチを雇うとなると高額になるから出来るなら社内で育て、面談や業務上のコミュニケーションにおいてコーチング(的会話)が出来るようになれば・・・という発想は当然と言えますが、その実現にはクリアしなければならない3つのポイントがあります。
一つには、仮にコーチングが成立し、良い目標と目標達成に向かう自発的なやる気が醸成され、計画や手法が明確になったとしても、会社の処遇システムとしてこれを承認し、評価できるようになっているかどうか。上司が良いコーチとなったとしても、その導きとの一貫性があって後押しするような評価の仕組みがなければ、コーチとしての存在意義は低下していきます。つまり人事制度がコーチ自身とその面談の中身を認めないなら、上司のコミュニケーション技術だけ磨いても効果は限定的です。
二つ目は、コーチたる上司は、クライアントたる部下が自ら到達すべき地点やプロセスに気づくまで待つ為に、とても多くの時間を要するということです。答えは相手の中にある。それに気づかせることが大切で、一方的に与えることはしないのがコーチングの基本的スタンスです。忙しい、時間がないが口癖のようになっている組織を頻繁に目にしますが、果たしてこういう組織がコーチングなどという手間ひまと忍耐を要することをできるか、という問題です。
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社員の中からコーチを育成する、上司にコーチングを勉強させてコーチ役を任ずるといった形で、コーチングの技術を取り入れようとする会社が増えています。個別にコーチを雇うとなると高額になるから出来るなら社内で育て、面談や業務上のコミュニケーションにおいてコーチング(的会話)が出来るようになれば・・・という発想は当然と言えますが、その実現にはクリアしなければならない3つのポイントがあります。
二つ目は、コーチたる上司は、クライアントたる部下が自ら到達すべき地点やプロセスに気づくまで待つ為に、とても多くの時間を要するということです。答えは相手の中にある。それに気づかせることが大切で、一方的に与えることはしないのがコーチングの基本的スタンスです。忙しい、時間がないが口癖のようになっている組織を頻繁に目にしますが、果たしてこういう組織がコーチングなどという手間ひまと忍耐を要することをできるか、という問題です。
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