2日で驚異の「-19」安田祐香、伝説ソレンスタム超え新記録「知らなくて…」完全&ホステスVへ大前進 コーチも絶賛「感性がすごい」
NEC軽井沢72ゴルフ第2日
国内女子ゴルフツアー・NEC軽井沢72ゴルフトーナメント第2日が15日、長野・軽井沢72ゴルフ北C(6590ヤード、パー72)で行われた。初日に大会コースレコードタイの61を記録して首位で出た安田祐香(NEC)は、この日も9バーディー、1ボギーのベストスコア64で回り、通算19アンダー。2位に7打差をつける独走態勢に入った。36ホールでのツアー最少ストローク記録も樹立。ツアー3勝目、ホステスVに大きく前進し、コーチにも「感性がすごい」と言わしめた。
NEC所属でホステスプロとして臨んでいる安田が、またしても異次元のゴルフを見せた。61を出した勢いは衰えず、3番パー3から8メートルのバーディーパットを沈めた。止まりそうになりながら、最後にひと伸びしてカップイン。大歓声を受けると、安田は照れくさそうに微笑んだ。
4番パー4では1.5メートルのパーパットを外し、大会22ホール目にして初ボギー。だが、5番パー4、6番パー4で取り返し、後半も距離感がピッタリ合うショット、パットの組み合わせで5バーディーを奪った。そして、18番パー4では8メートルの上りフックラインをカップの側に合わせた。
「最後も難しいラインでしたが、合わせられて良かったです。青木瀬令奈さんの練習をいつも見させてもらっていて、パットはすごく良いイメージが出ています。リズムやテンポを参考にさせてもらっています。ミスの兆候が出たら、瀬令奈さんに聞きに行ったりもするんです」
安田は2024年シーズンから青木と練習をともにし、青木とコンビを組んできた大西翔太コーチに指導を受けている。今大会前にはスイング感覚の悪さを口にしていたが、コーチから「スイングのことはあまり気にせず、天才的な距離合わせの感覚を生かしていけばいい」と言われ、そこにフォーカスしている。
さらに標高1000メートル以上のコースで「いつもよりも飛ぶ」こと、前半は雨で、後半は晴れの気象条件、自分の精神状態まで頭に入れながらショットを繰り返していた。
「優勝争いとなると、アドレナリンが出てまたさらに飛ぶのでそこも考えています」
パッティングに関しても、大西コーチが伝えた「トップ回転をかけるストローク」がハマっている。
「パターの芯はヘッドの下の方にあります。そこに当ててトップ回転にすれば、最後に重い感じで伸びていくパットになります。今週はそれがとてもうまくいっています。それにしても今日も8アンダーは立派。持っている感性がすごいですね」(大西氏)
伝説ソレンスタムを上回るツアー新記録「全く知らなくて」
36ホール終了時点での19アンダーは、2003年のミズノクラシックでアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が打ち立てた18アンダーを23年ぶりに塗り替えるツアー最少スコア新記録となった
ソレンスタムは米ツアー72勝、メジャー10勝。その「伝説の女王」を超える金字塔を知らされると、「偉大な選手を上回れたのはうれしいです」と笑みをこぼし、自身の感情をコントロールできたこの日を振り返った。
「新記録のことは全く知らなくて、意識もしていませんでした。初日がああいう良いスコア(61)だったので、今日は『昨日と比べてしまうんじゃないか』という気持ちもあったんです。だからこそ、今日をもう一度『初日だ』と思って、アンダーを目指していました」
安田のメンタルが安定しているのは、姉・美祐さんの存在も大きい。デビュー以来タッグを組んで7年目。「コース上で、2人はどんな会話を交わしてますか」と問われると、安田は表情を緩めて言った。
「愛犬の話とかですね(笑)。2人とも犬が好きなので『かわいいな〜』って。パターカバーにも愛犬の名前が書いてあって、2匹いるんですけど、本当にかわいくて」
これまでの2勝は別のキャディーとだったが、2日連続のビッグスコアで「姉との初V」に大きく前進。だが、油断はない。
「リードはありますけど、今日みたいに一打一打集中して明日も戦いたいです。アウトの出だしは耐えてスタートして、そこから良い流れを作っていきたいです」
23年ぶりに歴史を塗り替えたプラチナ世代の25歳。常に落ち着いたトーンで話すが、静かな情熱を胸に秘めている。3日間大会の最少スコアは24アンダー。安田が新記録、完全、ホステスVのゴールテープへと突き進む。
(柳田 通斉 / Michinari Yanagida)

