【人生を捧ぐ推し活】大量のCDを手にアイドルの特典会に参加する人 “推し活借金”抱える人も…そこまでお金と時間を費やすワケは?“推し”にハマる人の実態と″推される側”の本音
特定の対象を応援する活動、いわゆる推し活。いまや国民の多くが何かしらの推し活をしているといわれ、スポーツ選手やアイドル、モノ、コトなど推しの対象は多種多様。「1億総推し活時代」ともいわれる現代。“推し活”マネーの市場規模は、約3.8兆円まで拡大しているといわれています(推し活に関する基礎調査 NRI実施)。“人生をささげる”人たちの実態を取材しました。
【写真を見る】月収7割を推し活に使うというアイドルファン・あいおいさん(28)
約300点1億円以上!クリニックの一室を「推し活専用部屋」に
埼玉県の歯科医・上村優介さん(34)。クリニックの一室を「推し活専用」にしています。
(上村優介さん)「こちらが大谷翔平選手のグッズをたくさん飾っているスペースです」
(記者)「すごい数ですね」
集めたコレクションの数は約300点。
(上村優介さん)「2022年のヘルメットがだいたい400万円くらい。2023年のヘルメットがだいたい1300万円くらい」
推し活に投じた金額は…
(上村優介さん)「1億円以上になると思う。究極の推し活だなって自分でも思います」
月収の7割を推し活に使う人も
カルチャーの発信地・渋谷では、熱いコールを送る人たちの姿が。
その視線の先にいたのは、アイドルグループ「煌めき☆アンフォレント」。三重県のご当地アイドルとして結成されましたが、いま、スターダムに駆け上がろうとしています。
ライブは新作CDの販売会を兼ねていて、複数枚買うファンも。その理由の1つに「特典券」があります。この特典券を使うことで推しと2ショットの写真撮影などができます。
大量にCDを抱えるのは、ファンの1人、あいおいさん(28)です。
(あいおいさん)「まだ受け取っていない分も半分ぐらいあるので」
(記者)「合計で何枚ぐらい?」
(あいおいさん)「70~80枚ぐらいはある」
(記者)「これだけ買って聞く1枚以外はどうする?」
(あいおいさん)「知り合いに配って“布教”したり、あとは(部屋に)積んで見て楽しむ」
特典券を使い、メンバー全員と写真を撮ったりと至福の時間を過ごした、あいおいさん。月収50万円の7割、約35万円を推し活に使っているといいます。
“全力で推し活ができる”音楽フェス
先月、あいおいさんが推しのメンバーがプリントされた法被を羽織り向かった先は、総勢20組以上のアイドルグループなどが出演する音楽フェスです。
コンセプトは「全力で推し活ができるフェス」。他のライブでは禁止されることの多い「リフト」と呼ばれる行為や、会場を走り回ることも全力で楽しめます。
いまかいまかと推しを待ちわびるあいおいさん。そして、「煌めき☆アンフォレント」が登場!
(あいおいさん)「もう汗だくです。最高に楽しかったです」
ライブ後の“飲み会”でウーロン茶を飲むあいおいさん「実は…」
ライブの後は推し活仲間たちとの飲み会です。しかし、あいおいさんはずっとウーロン茶を飲んでいました。その理由は…
(あいおいさん)「実はこのあと夜勤がありまして、なので(お酒)飲めないんです」
このあと、翌朝までの仕事があるといいます。3つの仕事を掛け持ちして、推し活の費用を捻出しているのです。
(あいおいさん)「大変といえば大変ですけど、それで楽しく推し活ができれば苦じゃないです」
夜の歌舞伎町 「コンカフェ」で推し活
美容師の水野さん(43)はここで推し活をしています。店に入る前にTシャツを脱ぎ、バンダナとメガネを着用した“推し活スタイル”に変身します。
(水野さん)「きょうはこれを笑ってもらえるように」
水野さんの推しがいるのは「コンセプトカフェ」、いわゆる「コンカフェ」です。
店ごとに異なるテーマがあり、この店のコンセプトは“飲めるアイドル集団”。推しの店員と飲食や会話を楽しむことができます。
オムライスやシャンパン、グッズも購入「これからはもやし生活です」
(水野さん)「きょうもかわいいね。見てこれ」
(愛眠きららさん)「やばい。オリジナルTシャツでやばい」
(水野さん)「かわいくない?」
(愛眠きららさん)「めっちゃいい」
水野さんの推しは、去年のグループ年間売り上げ1位の愛眠きららさん。半年ほど前に初めて来店し、ファンになったといいます。
店で必ず注文するのは、きららさんお手製のオムライス。
(水野さん)「ケチャップの量は愛の量なので、愛多めでお願いします。愛に飢えている僕にとっては、すごいうれしい」
2400円のオムライスに加え、約3万円のシャンパンも追加。さらに、3000円分のお店で使えるチケットも購入し、きららさんのグッズもゲットしました。
(水野さん)「これからは、もやし生活です」
(愛眠きららさん)「やばい。そんな生活を切り詰めず、適度に」
(水野さん)「適度にしたら、会いに来られなくなっちゃうからな」
「推し活の借金、200~300万くらい」
週に2回ほど通っている、水野さん。実は…
(水野さん)「(過去の)推し活の借金だと、200~300万くらいかな」
(記者)「借金してまでなぜ推し活を?」
(水野さん)「(推しに)笑顔になってもらえれば。借金も僕の財産だと思っているので。やめられないというか、好きな人に会いに来ちゃいますね」
過去の別の推し活による借金を抱えていますが、月に10万円以上、この店で使っているといいます。
“推される側”は「身を削ってまでは…」
“推される側”のきららさんは…
(愛眠きららさん)「無理せずに通ってほしいな、みたいな。身を削ってまで推し活に本気になる必要は無いと思うんですけど、気持ちはすごいありがたい」
そして、この日の会計は…
(水野さん)「6万3900円でした。ちょうど(お金が)なくなりました」
(記者)「無理してない?」
(水野さん)「無理…してるのかな。がんばって働きます」
生活費をギリギリまで切り詰め…
そんな水野さんの日常は?自宅を訪れると…
(記者)「早速きのうのグッズが」
(水野さん)「ちゃんと飾って、神棚と同じような感じで」
朝食は食べず、お昼は総菜パンや手作り弁当で生活費をギリギリまで切り詰めているといいます。
(記者)「(生活の)最優先事項は?」
(水野さん)「きららさんですね。それが僕の全ての原動力にもなるので、依存という言葉を使うなら依存だと思いますし、僕はこれが愛だと思っているので」
(2026年7月17日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)
